「なぜ太陽周期は11年?」400年続く「謎」に千葉大学から王手!

ガリレオ以来誰も解けなかったが──!
サイエンスリポート プロフィール

できると考える大きな根拠の一つは、太陽という天体の中身がすでに詳しく知られていることだ。

太陽黒点太陽黒点 Photo by Kai Schreiber / Flickr

「これには長い歴史がありますが、基本的には『恒星標準理論』という恒星進化の理論に基づいており、2015年にノーベル賞を受賞された梶田隆章先生(東京大学)がニュートリノ振動を発見したことで、観測とも合致し、すでに理論が確立しています。

また地震が起きた時に音波がどう伝わるかによって、天体の中の様子を知ることができますが、この太陽の地震によって太陽内部の構造を解析する『日震学』という分野も近年非常に発達しています。

今日では、太陽内部の様子は0.1%ぐらいの誤差で測ることができ、地球よりもよくわかっていると言えるでしょう」

日震学

太陽というこのカオス的な巨大なエネルギーの塊の変動過程を、数値計算を用いて解こうというのが堀田特任助教の狙いだ。

理論が確立しているので「できないとすれば設定に問題があるのではなく、僕らの計算方法がまずいだけ」と言うが、実際に計算するのはとても難しい。

太陽の表面Photo by Pixabay

理由の1つは太陽を構成しているプラズマは粘度が低く、いわばサラサラの状態にあることだ。これを判定する「レイノルズ数」という指標が知られているが、太陽は100憶もあるという。

「サラサラであるほど小さな流れがたくさんできるため、より細かく捉える必要が生じ、計算が膨大になるんです」

計算が難しいもう1つの理由は「太陽においては、表面と内部で性質が異なり、表面の温度は約6000度、密度は1ccあたり10のー7乗gと低く、熱対流の速度と音波が同じぐらいの速度になっているのに対して、中のほうでは速度に対して音速のほうが約2000倍も速い」という点である。

「こういう状況だとスパコンが持つ性能を駆使できない」のだそうだ。

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