アポ電強殺犯を逮捕した「 警視庁SSBC部隊」頭脳捜査の実力

膨大な監視カメラとデータベースの威力
週刊現代 プロフィール

秘密兵器「撮り像」

SSBCは、昨年10月のハロウィンの際に渋谷で発生した軽トラック横転事件でも、犯人逮捕に大きく貢献したという。今回のアポ電強殺事件で、彼らはいかに犯人たちを追い詰めていったのか。

犯行当日、28日の午後1時50分、第一発見者である加藤さんのケアマネージャーから110番通報が入る。

臨場したSSBCの捜査員がまず手をつけたのが、現場周辺の防犯カメラ映像の収集、解析だ。

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現場となったマンションの1階にひっそりと設置されている防犯カメラが、午前11時頃、黒いフードをかぶり、白いマスクをつけた男3人が時間差でマンションに入ってくる姿を捉えていた。

約30分後、この3人がマンションを出た後、銀色のスズキ「ワゴンR」に乗りこんだことを周囲の防犯カメラの映像から把握。SSBCがここまでの情報をつかむのにかかった時間は、通報から2時間も経っていなかった。

 

ここから、SSBCは防犯カメラの映像をつないでいく「リレー形式」で犯人たちを追っていった。

車は一方通行を逆走し、大通りに出た。周囲には他のマンション、金融機関のATM、さらに現場付近には複数の学校があるため、スクールガード用に江東区教育委員会が設置したものなど、多数の防犯カメラがある。

冒頭の木下さんのマンションもそのひとつだ。これらを丹念に確認していった。

「SSBCは『撮り像』と呼ばれる独自の機材を持っています。これは様々な規格の映像を取り込むことができ、その映像を手配容疑者などの画像と顔照合ができる。

さらに独自に作成した、都内のどの場所に防犯カメラがあるかという『カメラ設置場所データベース』も持っています。これらを駆使して、犯行グループを追跡したのです」(前出・今井氏)

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