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妻の不倫発覚に「それでも離婚をできない」38歳会社員のキツい事情

これは妻の罠ではないのか
露木 幸彦 プロフィール

妻の罠

このような最低最悪の家庭環境は、決して娘さんにとっては望ましいものではありません。純也さんとしては、妻との「離婚」という結論は娘さんのことを第一に考えた結果だということを伝えるべきでしょう。

ただ、純也さんからするとそれでも釈然としないものがあるようです。なぜなら……。

「ちょっと気持ち悪い感じがします。もしかすると妻の罠なんじゃないかって?!」

純也さんは心配そうな顔で訴えかけますが、スマートフォンのデータを同期したり、オンラインストレージの閲覧にパスワードを設定しなかったり、相手の男をわざわざ自宅に呼び寄せたり……妻はわざと「足跡」を残したと邪推せざるを得ない不注意さが気になるというのです。

 

もちろん、ほとんど会話もなく、連絡も取らず、娘さんが産まれてからセックスレスの夫に対する当てつけ……男とのラブラブな関係を見せつけてやろうという嫉妬心が理由ならまだよいのですが、証拠を与えるだけ与えて先に夫が離婚を切り出すように仕向けているのではないか。そんなふうに妻の心理を裏読みしすぎて純也さんは頭がおかしくなりそうでした。

「娘が小学校を卒業する2年後を考えています」

娘さんは現在、小学4年生。今すぐ離婚したいのはやまやまですが、学期の途中で教育や生活、そして日常生活の変化を強いるのは酷です。

純也さんは娘さんのことを第一に考えてるので、離婚による負担を最小限にとどめたいという一心で「妻の不倫」を2年間、封印しておくことにしたのです。

それに、もともと純也さんと奥さんとは、純也さんが求愛し、求婚し、結婚したそうで、つい最近まで最愛の人だと思っていた相手です。「どうせ離婚するんだから関係ない!」と虚勢を張っても「離活を有利に進める材料だから」と綺麗に割り切ることは難しく、「妻の不倫」を目の当りにすれば心を痛めるのです。

しかも、本来、純也さんは男に対して「俺の妻に手を出すな!」と叱責すべき立場なのに、「離活中だから」という理由で手も足も出ないのは胃腸がキリキリするでしょう。

純也さんの態度はあくまで「離婚のための黙認」なのに、鈍感な妻は「気付かれていない」と勘違いして、男を自宅へ呼びよせ続けるでしょう。2年間も見て見ぬ振りを余儀なくされるのは相当な忍耐です。