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# 認知症

もの忘れが増えたら注意! 400万人いる認知症予備軍「MCI」とは

「単なる老い」で済ませるな
「お母さんが倒れた! 早く病院に来て!」……誰もが突然、直面する可能性のある介護の問題。そのとき心強い味方になってくれるのが、父・祖母・母を連続で介護し、2度の介護離職をした経験のある工藤広伸氏の著書『ムリなくできる親の介護』だ。全国に400万人いると言われる認知症予備軍「MCI」。親を認知症にしないためには、早期に治療を受けさせることが肝心だ。元気なうちに知っておきたい検査や治療について、工藤氏に教えてもらった。

認知症予備軍「MCI」とは?

「平成29年度版高齢社会白書」によると、介護が必要になった原因のベスト3は、「1位・認知症」「2位・脳血管性疾患(脳卒中など)」「3位・高齢による衰弱」という結果になりました。平成28年から、とうとう認知症が1位になったのです。

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認知症の中で最も有名なアルツハイマー型認知症を引き起こす原因物質は、認知症を発症する20年前からすでに脳内に溜まりはじめているそうです。しかし、多くの人はその事実を知らないで、「単なる老い」として見すごしてしまいます。

自分の家族が忘れっぽくなったり、同じことを何回も言ったりしても、「年を取ったのだから仕方がない」と考え、病院に行こうとしないのです。

ここでは、認知症介護がはじまってからも進行を食い止めるべく、「単なる老い」として見すごさないために、できることを紹介します。

MCI(Mild cognitive Impairment)を知っていますか? 軽度認知障害と呼ばれていて、簡単に言うと認知症予備軍のことです。2013年に厚労省が発表したデータでは、認知症は462万人、MCIは400万人いると言われています。

認知症とMCIには、大きくふたつの違いがあります。

 

ひとつ目は、根治するかどうかの違いです。認知症は一度発症してしまったら、基本的には根治しません。しかし、もしMCIの段階で病気を見つけることができたなら、正常な状態に戻る可能性もあり、認知症の発症時期を遅らせることが可能なのです。

国立長寿医療研究センターがMCIの方を4年間追跡調査したところ、14%は認知症になったものの、46%は正常に戻ったというデータもあります。

ふたつ目は症状の違いです。「もの忘れが増えたなぁ」という自覚がないのが認知症で、自覚があるのがMCIと言われています。また、自立した生活をひとりで送ることができるかどうかも、判断材料になります。

今思えば、認知症のわたしの母にも、確実にMCIの時期がありました。同じことを何度も言うようになっていましたし、約束を忘れることもありました。しかし、その「大事な時期」を、わたしは年相応のもの忘れと決めつけ、何も手を打たなかったので、母は認知症になってしまいました。

みなさんの家族が外出の準備に手間取ったり、なかなか言葉が出てこなかったりしたとき、年相応のもの忘れと決めつけずに、まずはMCIを疑ってみるべきです。

とくに、家族と離れた場所で生活している場合、正月とお盆しか会わないという方もいます。その間に、認知症が発症してしまう可能性もあります。まずはMCIという、認知症予備軍の段階があることを覚えておいてください。