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マンション選びは「広い部屋」「新築」にこだわると失敗する

「物件選び」3つのポイント
「買っていいマンション」は、どう見極めればいいのか? その問いに答えてくれる「目利き」がいる。累計5000戸、20万ページの「ガチンコ評価レポート」を30年以上書き続けてきた住宅アドバイザーで、著書『マンション大全』もある三井健太氏だ。マンション選びでは、多くの人が「広くて新しい物件」を望む。しかし、それが落とし穴だということをご存じだろうか? 絶対に後悔しないマンション選びについて、三井氏が語った。

本当に「3LDK」が必要か?

マンション選びでは、どなたも、広過ぎず狭すぎずと考えます。初めての買い手は、「子供ができて狭くなったから、または子供が一人増えて狭いからと広い家を探したが、家賃が高いことに驚き、こんなに払うくらいなら買った方がトクなのではないか」などと思いついて購入を検討し始めるものです。

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従前の家より広いことが条件になっているのです。その広さは、多くが70㎡と答えます。

3~4人家族なら3LDKは必須に違いありません。その場合、予算が十分な人は別ですが、予算が足りない人はどうするのでしょう。その場合は、郊外の新築マンションか、郊外へ移転したくない人は中古マンションという選択になります。

ここがカギです。予算が足りないために、うっかりすると手を出してはいけない物件を選んでしまいがちだからです。

2人家族ならどうでしょうか? 50~60㎡の2LDKでも間に合うはずです。ところが、子供ができたときのことを考えて3LDKを買っておきたいと考える人が少なくありません。

家族の多い人は別として、大事なことは当面10年住めればいいという発想を持つことです。

今、2DKや2LDKに住んでいる人は多分思いつかない考え方だろうと思います。賃貸マンションや社宅に住んでいる人の大半が「もっと広い家に住みたいね」と夫婦で話し合っているからです。

 

一般的な4人家族だけでなく、子供のいない新婚さんまで、猫も杓子も70㎡・3LDKを目指す、そんな傾向が首都圏にはあります。デベロッパーも、そのニーズに応えて可能な限り3LDKを供給しようと考えます。少なくとも、これまではそうでした。

しかし、都心では価格が高く70㎡を超えると8000万円、9000万円といった価格になってしまい、手が出ないという声も増えます。仕方なく、購買可能金額から逆算方式で面積を決めるという策に転じます。「グロス論」と業界内では言っているようで、過去の統計数字を見ても、価格が上がると面積は縮むという傾向がはっきりと出ています。

2013年以降の価格上昇過程で、デベロッパーは面積の圧縮という策を採って来ました。その結果、2DKが増えましたが、それを喜んで購入する階層も少なくないのです。2LDKを誰が買うかというと、いわゆるDINKSと間もなく子供ができるかもしれないDINKSたちです。

これまでは、新婚さんでも「子供ができたときのこと考えて3LDK」を希望していました。

そう語る人には、将来を見据えた良い考えと褒めたいところですが、無理をする必要はないのです。今、一人目がおなかにいる状態か既にベビーカーに乗っている状態の家族でも同じですが、もはや希望エリアでは手が届く物件がないのですから。

としたら、郊外の3LDKを買いに行くか、都区内であったとしても好みでないエリアに行くしかないのです。ところが、それは嫌だとおっしゃる。そうであるなら、やはり2LDKで我慢するしかないではありませんか?