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上場目前の「ウーバー」、運転したら一体いくら稼げるか?

内側から見たビジネスモデルと収益性
2019年中の上場を計画しているライドシェアリング・サービス最大手、ウーバー・テクノロジーズ社。今月26日にはドバイの競合企業、カリームの買収を発表し、その動向はますます注目されている。
そんな同社が運営する「Uber(ウーバー)」のビジネスモデルを徹底解説したのが、新刊『Uber革命の真実』だ。しかも本書の著者、立入勝義氏はウーバーを実際に運転し、「いくら稼げるか」を身をもって体験したという。その貴重な経験談を語っていただいた。

シェアリングエコノミーの雄、ウーバー

世界的にギグエコノミーが隆盛を誇っている。ギグエコノミーとは、ネットを通じて個人間(P2P)で単発あるいは短期間のサービスを提供し、その対価としてお金を受け取るというビジネスモデルのことだ。そんなサービスの中に、人的リソース以外に保有資産(リソース)をシェアするシェアリングエコノミーと呼ばれるものがある。

では、利便性が悪いタクシーにかわって、自家用車を所有する誰もが、見知らぬ他人に人的資源(運転)とリソース(車)を提供してお金に変える仕組みを作ったらどうなるか——そんな壮大な試みを実現して世界的に大きくなったのが、ライドシェアリングサービスの雄、ウーバー(Uber)である。

運営するのはサンフランシスコ市に拠点を置くウーバー・テクノロジーズ社で、現在70カ国・地域で事業を展開している。

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いまさら言うまでもないが、島国の日本と比べて、米国の土地は広大である。公共あるいは民間の交通手段が行き届いていない地域がかなり多く、それが米国を一大「車社会」たらしめている理由でもある。

私は米国永住権をもつ移民一世として、かれこれ四半世紀を米国で過ごしてきた。現在はカリフォルニア州のロサンゼルスに住んでいる。本業は日米間の事業開発についてのコンサルタントだが、その傍ら、主に米国で生まれる新しいビジネスやサービスについて書籍やブログの執筆を通じて情報発信をしている。

 

昨年末に上梓した最新刊『Uber革命の真実』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)では、そのような視点からの「ウーバー」を取り上げ、ビジネスモデルについて詳細に解説を試みた。その中でどうしても共有したかったのが、ウーバーを実際に運転してみた体験談だったのである。

ウーバーを運転するようになった最大のきっかけは、「『誰でも手軽に稼げる』は本当か?」 ということを自分の目で確認してみたかったこと。そして、だとしたら「実際にいくら稼げるのか」を体験してみたかった。新しい体験をしながら、お金も稼げる。そう考えたら、やるしかないと思った。

当時はフルタイムでプロジェクトに入っていたが、リモート勤務。夜間なら比較的自由な時間があったし、週末ならもっとやりやすい。こうして、興味津々で新しい「小遣い稼ぎ体験」をスタートしたのが2年半ほど前のことだ。当初から「一日数時間、週に数日」を想定していた。

それから、主に「週末の夜間」の時間帯をメインに時間と余裕のある時(ない時? 笑)だけ運転手として働き、体験談をメモに書き留めていった。提供したライドの数をウーバーではトリップ数(Trip Count)というが、現時点で私のトリップ数は648となっている。

現在は12時間の連続勤務で休憩を強制されるのだが、丸一日運転して、だいたい20~40トリップがいいところだろう。つまり、フルタイムで働けばあっという間に何千単位に達する。私よりはるかに遅くスタートした知人がいるが、繁忙期以外はフルタイムで運転していて、もうすぐ一年が経とうというところで1000トリップを大幅に超えているそうだし、7000トリップというツワモノも知人の中にはいる。