4000年前から
地底に眠る神秘の森

三瓶小豆原埋没林(島根県大田市三瓶町)

三瓶山の噴火によって長年地中に埋もれていた、杉の巨木を見られる施設。およそ13mの高さの空間に設けられた螺旋階段を降りて杉の巨木にアクセスするという、ダイナミックな仕掛け。この巨木、三瓶山の噴火で埋没したまま、以来4000年もの間封印されていた。1983年にその一本が偶然発見されたのをきっかけに、発掘調査が行われ、この一帯が太古の昔は森だったことが判明した。埋没林で、ここまで生育時の状態を留めているのは非常に珍しい。ただ人知れず地底に埋もれていたかもしれない太古の巨木との出会いは、体験自体が神秘そのもの。

「巨木を取り囲むように設けられた巨大な螺旋階段をぐるぐる降りて、埋没林に出会う瞬間は、胸の中に込み上げるものがあります。木には枝葉はありませんが、今も微かに生木の香りが漂っているのにハッとします。」

夜な夜な子どもの
魂が集う?海の洞窟

加賀の潜戸(島根県松江市島根町)

©島根県

『出雲国風土記』に登場する佐太大神誕生の地と伝わる海の洞門。洞窟内には、旧潜戸(仏潜戸)と呼ばれる賽の河原(亡くなった子どもの魂が集う場)があり、無数の小石が積み上げられている。一方、神が誕生するといわれる新潜戸(神潜戸)も隣接し、すべて観光船で周れる。

「夜中に霊が遊ぶため朝方に行くと子どもの足跡が多数見られる、とか。ここで八雲は死者の世界(冥土)と水の世界(海)の繋がりを考えました。神の誕生と魂の行方にまつわる霊場が隣接するとは、生死の境のようです。」

年に一度、全国の神を迎える
出雲の海の玄関口

稲佐の浜(島根県出雲市大社町)

 

出雲大社近くの浜辺で、弁天島と呼ばれる三角の大きな岩が目印。毎年旧暦10月の神無月には、全国の八百万の神が出雲に集まるため各地で神が不在になるといわれるが(そのため出雲では「神在月」と呼ばれる)、その際に神々をお迎えする浜がこちら。

「この時期の島根といえば、北西の季節風が吹くため不安定な天気が続きます。海を渡ってきた無数の神々が一斉に上陸するからでしょうか、決まって海も荒れることが多いのです。」