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知将・野村克也氏が伝授!ビジネスに使える「メモのとり方・活かし方」

「5W1H」を意識せよ
データにもとづいた野球理論を駆使し、ヤクルト、阪神、楽天といった弱小球団を優勝に導いた名将・野村克也。勝利の秘密は、みずから取っていた膨大な「メモ」にあるという。著書『野村メモ』は、野村流「メモの極意」を初めて公開した一冊。それは野球のみならず、ビジネスにも応用できるという。「4つの軸」「5W1H」「WHY NOT」……ビジネスシーンの心強い「武器」になるテクニックを、本人から教えてもらった。

相手を攻略する「4つの軸」

私が「投手のクセ」に注目するようになったのは、自分が不器用だからである。器用な打者は投手のクセなど気にしなくても一定の成績を収めることができるが、不器用な私がそのまま勝負をしても勝ち目はない。

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そこで私は自分の「不器用さ」という欠点を補うために、ある程度、事前に配球を予測できる「クセを読む」という技術を習得し、血眼になって投手のクセを探したのである。

私のメモには投手のクセがいろいろと記されていたが、投手を攻略する上で私は基本的に次の4つを軸に対応を考えた。

(1) 球種を知る

(2) コンビネーションの傾向を出す

(3) クセを見る

(4) 性格を読む

現役時代の私は、これらを軸に気づいたことをメモして、それぞれをさらに細分化して投手それぞれの攻略法を考えていた。これは、私がプロ野球という競争の激しい世界の中で生きていくために身に着けたひとつのやり方である。

 

この手法は職業を問わず、社会の中で生きていく上で広く使えるものであるとも考えている。

例えば営業マンなら、取引先との商談をまとめるために4つの軸を考え、先方の担当者を口説くための手法を編み出せばいい。私ならば、次のような具合に軸を据えてみる。

(1) 相手の仕事の内容をよく知る

(2) 相手が何を求めているのかを知る

(3) 相手の好みを知る

(4) 性格を読む

もちろん、やり方は人それぞれであるから「私なら軸をこうする」という考えがあっていい。自分なりのやり方で答えを導き、それを社会で生きていく上での武器にすればいいのである。