前澤友作を悩ますZOZO離れのウラで、もうひとつの「意外な真実」

プラットフォームの引力はさらに強まる
鈴木 貴博 プロフィール

プラットフォームの宿命

普通の星系では惑星が離れていくとともに星系が崩壊するような現象でも、プラットフォームでは逆の現象が起きることすらあります。実際の例を示しながら、ZOZOの未来に置き換えてそのメカニズムを解説してみたいと思います。

まず第一に「プラットフォームが顧客企業を怒らせる」といったことは、過去の歴史上何度も起きていることです。ZOZOだけが失敗してZOZO離れを誘発しているわけではありません。

 

たとえば楽天トラベルは、民泊が盛んになってきたことをビジネスチャンスととらえ2018年秋に民泊施設を楽天トラベルに掲載開始すると発表しました。グループ会社で民泊を扱う楽天LIFULL STAYがライバルであるAirbnbを追撃するためには有効な戦略だと考えたわけですが、当然のことながらホテル・旅館業界はこの楽天トラベルの方針に反発しました。

〔photo〕gettyimages

このような現象はプラットフォームの宿命です。

プラットフォームの運営企業がプラットフォームに参加する企業を怒らせる現象は、プラットフォームあるあるといっていいぐらい頻繁に起きます。理由はプラットフォーム企業が成長するためには、どこかで取引条件をプラットフォーム側に有利に変更していかなければいけないからです。

そういった施策は常にプラットフォームの運営企業と参加クライアントの間に軋轢を起こします。ZOZOは企業としての弱点としては、こういった施策を顧客企業に呑ませることが上手くないようで、それが今回のような騒動を起こしているのですが、いずれにしてもひとつめのポイントは「これはよくあることだ」ということです。

次にプラットフォームに怒りを表明した企業についてですが、いろいろあっても最終的にプラットフォームを全面的に離脱する会社は多くはならないという結果になります。