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みずほ銀行の未来は? サプライズ「巨額損失計上」の全舞台裏

邦銀セクターの魅力を維持できるか

当期予想利益が7分の1以下に…

3月6日引け後にみずほ (8411)が大幅な業績予想修正を発表。追加損失6,800億円を計上し、5,700億円だった19年3月期の予想利益は7分の1以下の800億円とされた。市場コンセンサスは5,500億円、市場予想の最低値でも4,690億円だったことから、大きなサプライズとなった。

〔photo〕gettyimages

銀行の利益はブレやすい。他業態に比べて資産が巨額であるため、益出しや含み損処理など、その資産の取扱い次第で、1、2割は簡単に読み違いが発生する。

特に4Qには、有価証券や不良債権の処理を一気に進める銀行が多い。しかしそれを踏まえても、今回の修正幅は大きく、また時期的にも有価証券の期末着地点を見る前のタイミングということで特殊だった。

具体的には、6,800億円の損失計上のうち、5,000億円が固定資産の減損(図表1)。その殆どがリテール部門のソフトウェア等の減損で、残りが予定している店舗閉鎖に関わるコストである。

今期カットオーバーした次期システム(構築コストは4,000億円台半ば)について、リテール部門に関わる部分の評価を見直した結果損失が生じた。一方、来期から見込まれていた償却負担(700~800億円規模)は大きく削減されるとみられる。

 

有価証券絡みの損失1,800億円は、外債やETF等の有価証券のロスカットや、デリバティブの取引先リスクにかかわるもの。みずほは昨年12月末の時点で、外債や投信等で2,555億円もの含み損(うち外債1,445億円)を抱えていた。

年明けから市場はかなり戻ったとはいえ、来期に向けての不安払拭のため、思い切った処理に踏み切った模様だ。デリバティブに関わる損失は、来期に予定されていた規制厳格化による部分を前倒ししたものである。

修正の結果、一株当たり利益は3.15円と、今期年間配当予想の7.5円(期末は3.75円)を大幅に下回る(図表2)。

みずほは配当性向の目途を30%としているが、今年度はこれを突き抜ける。それでも、みずほは今期配当予想を堅持した。