Photo by gettyimages

日本代表・森保監督は「選手交代が下手」は本当か

交代策で戦うことの限界

1月のアジアカップ決勝「敗因」は何だったか

森保JAPANは、3月22日にコロンビア、3月26日にボリビアという南米の伏兵と強化試合を行う。

今年1月に行われたアジアカップは決勝まで勝ち上がったものの、カタールに敗れて準優勝に終わった。ロシアW杯後の発足以来、新生日本代表は「満点に近い」試合を続けているものの、安穏とはできない。

アジアカップ後、代表に対して批判的な意見も噴出した。その一つに、森保一監督の采配に関するものがあった。

「森保監督は、交代の動きが鈍い」

たしかに、森保監督は積極的にベンチで動くタイプではないだろう。特にアジアカップでは、それが顕著に出た。

グループリーグからノックアウトステージで7試合を戦い、オマーン戦を除いて、交代はいずれも相手監督より後手だった。トルクメニスタン戦では、3枚あるカードを1枚しか切っていない。他の試合の交代も、残り10分になってからのものが大半だ。

決勝のカタール戦でも、0-2というビハインドだったにもかかわらず、最初の交代は後半16分だった。

「交代のタイミングが遅い」

それが敗因の一つとして語られた。森保監督のリーダーとしての采配論自体は、興味深いものだ。

では、森保JAPANは本当に、交代策が原因で敗れたのだろうか?

 

「交代策で敗れた」ように見える前例

前提としてサッカーの世界では、「交代策で勝利をもぎ取った」というふうに見える試合が決して少なくない。

例えば、記憶に新しいロシアW杯決勝トーナメント、日本対ベルギーがあるだろう。

なるほど、ベルギーのベンチワークは適切だった。

日本に0-2とリードされたベルギーのロベルト・マルティネス監督は後半20分、大胆に”2枚替え”を敢行した。ドリース・メルテンスに代えてマルアヌ・フェライニ、ヤニク・カラスコに代えてナセル・シャドリを入れ、高さと縦に突き進む強度を高めている。

この効果は覿面だった。気持ちの面でも受け身に回った日本を攻め立て、同点に追いついた。そして後半アディショナルタイム、日本のCKから発動したあのカウンターを突き刺したのだ。

W杯日本対ベルギー戦(Photo by gettyimages)

一方、日本は新たに投入された2人の高さとスピードにたじたじ。対応を一本化できず、ベンチにも効果的カードは残されていないに等しかった。後半途中に登場した本田圭佑のFKは希望を感じさせたものの、この時点で敗色が滲んでいた。

交代策に差が出た試合。そう映るだろう。しかしながら、日本は交代策で敗れたのだろうか?