――期待に応えたい?

「そう言ってしまうと、かっこよすぎる気が(笑)。責任感や重圧感からくるものではない。単純に近くにいる人を笑わせたい欲が強いんです。小学生の頃はすごくひょうきんで、当時から『女優さんになりたい』と公言していたら、関西育ちもあってか、『いや、広末は吉本やろ』って言われるくらい面白いことが好きで。でも、ある時に、自分が面白いことをしなくても〝自分が笑ってると周りも笑ってるな〞ということに気づいた――。そこから、頑張らなくてもいいんだなと。頑張って笑わせるのではなくて、楽しい空気だったり、どういう場を作るかってことなんだなって」

――それって、すごく周囲を見てるタイプの人だと思うんですけど、とりあえず、テンション高めにいっておいて、帰宅すると思いのほかどっと疲れが出たってことはあります?

「ハハッ、ありますね。でも、それが苦じゃない。自分が居心地よくあるための手段というか。なので、むしろ元気過ぎる自分に疲れちゃう時はよくあります(笑)」

――なるほど。不調の時でもそれを気遣われたりすると逆に心苦しいから、悟られないようにしたり?

「ああ、そうかな。だったら、最初から陽でいたほうがいい。そこは元々の性格もあるけど、こういうお仕事に就いて、さらにそういう習慣がついたのかもしれない。根本的に〝人が好き〞というのも大きいです。好きだから喜んでもらいたい。ポジティブなモノを一緒に共有したいっていう気持ちは強いと思う。

でも、10代の頃は、それだけで突っ走って結果的に自分に疲れてしまったり、周りからのイメージみたいなものに囚われちゃって息苦しくなってしまったり。ホントに無意識で、気が付いたらいい子ちゃんになってしまっていて、なんでも『大丈夫です』と答えるのが癖だった時期もあって――。

でも、今は何かに気を使ったり無理することよりも、正直であることのほうが大事だなって思うようになった。そこは、自分の中での変化のひとつですね」

――それっていつくらいのこと?

「20代半ばから後半にかけての時期。ちょっと自分を傍観できるようになってからだと思う。それまでの私は一直線で、自分の叶えたい夢に向かって、全部吸収したくて、全部見たくて、聞きたくて、知りたくて……だった。それよりは、少しクールになった気がする」