3月23日 地質学者ウィリアム・スミスが生まれる(1769年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

 「イギリスの地質学の父」と呼ばれる地質学者ウィリアム・スミス(William Smith、1769-1839年)が、この日、イングランド南東部オックスフォードシャー州のチャーチルという農村に生まれました。

【写真】ウィリアム・スミスの肖像
  ウィリアム・スミスの肖像 photo by gettyimages

スミスは独学で測量技術を身につけ、運河工事に従事する過程で、地層の重なり具合と化石に関心を持ち、化石による地層同定の原理を発見しました。この原理は、同時期に堆積した地層には、その時代に特有の化石が含まれており、これによって離れた場所にある地層でもその年代を比較できるというものです。

スミスは、自ら調査したデータをもとに、イギリスの精密な地質図(下図)を作成しています。この図では、たとえば緑の部分は石灰岩の層、黒っぽい部分は粘土の層というように、それぞれの地質が分類されています。

【写真】
  スミスによるイギリスの地質図 photo by gettyimages

当時発足したばかりのロンドン地質学協会は下層階級の出身であるスミスを評価せず、そのためスミスは困窮のあまり長年かけて集めた化石のコレクションを大英博物館に売り渡すなど、大変な苦労を重ねました。

1820年代も後半になって、ようやく正当に評価されるようになり、ロンドン地質学会が優れた業績をあげた地質学者に授与するウォラストン・メダルWollaston Medalの第1回受賞者に選ばれています。