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がん保険の先進医療特約が使える治療は「2つだけ」だった!

サヨナラ保険④

重粒子線治療と陽子線治療だけ!

がん保険に加入する人の中には、「先進医療特約」を評価する人がいます。通算2000万円くらいまでの費用負担を補填し、特約保険料は月々100円程度です。

しかし先進医療とは、「一種の人体実験」だということをご存じでしょうか。

はっきり言えば、本当に効果があるかどうか、患者を使って試してみようというのが先進医療です。やってみて、本当に効くようなら健康保険に移しますし、効かないようなら退場となるのです。

2019年2月1日現在、93種類の治療法・検査法が先進医療の指定を受けています。ただし、そのなかでがんの治療に役立つ(かもしれない)のは、重粒子線と陽子線の2種類に限られると言っても過言ではありません(合わせて「粒子線治療」と呼びます)。過去20年以上にわたって、延べ数万人の患者が受けており、今でも毎年4000人前後が受けています。しかし、ほとんどのがんで、いまだに健康保険の対象になっていません。

実は、粒子線治療のほうが普通の放射線治療よりも優れているとする研究成果は、世界的に見てもあまり出ていないのです。また、がんの種類によっては、従来の放射線治療のほうが優れているという論文も見受けられます。

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「先進医療」の対象は全体でもわずか4種類……

がんの治療以外では、白内障の「多焦点眼内レンズ」が人気を集めています。健康保険適用の眼内レンズは「単焦点レンズ」に限られますが、多焦点レンズなら近くにも遠くにもピントが合うので、快適さが違います。2016年度の1年間に、約1万4000人以上が手術を受けました。ただし、これはがん保険の対象ではありません。医療保険の先進医療特約なら、給付金を受けられます。

 

次いで、「前眼部三次元画像解析」(約1万2000人)。特殊なカメラを用いて、眼球内の細かい構造まで三次元的に解析できるというものです。これはあくまで検査方法であって、治療法ではありません。やはり医療保険の特約に限られます。

粒子線治療に加え、これら2つの先進医療を受けた患者の合計は、2017年度において約3万人。全先進医療患者の実に91%を占めています。ですから、「先進医療」といったらこの4種類、と割り切ってしまっても構わないくらいです。「がんの先進医療」に限れば、粒子線治療のみと思ってください。