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# 医療・健康・食 # 経営者

「おいしいお惣菜」販売でブレイクスルーした会社社長のスゴイ着眼点

「株式会社おかん」沢木恵太社長に聞く
企業から月額料金を受け取ってオフィスに日持ちのいい惣菜を置き、社員に1品100円と安価で販売するサービス「オフィスおかん」が人気だ。既に全国1500社が導入するが、おかんの沢木恵太社長(33歳)は「当社の事業は食品の販売業ではありません」と話す。

仕事が好きでも不健康では働けない

長野県茅野市の出身で、母をおかんと呼んだことはありません。ではなぜこの社名かというと―おせっかい焼きのニュアンスを込めたかったからです。

人手不足の時代ですが、実は離職者の8割が、育児や介護と仕事が両立できない、健康的な生活がおくれない、というハイジーンファクター(衛生要因)を離職の理由に挙げています。すなわち、企業側にも対策可能な理由で退職しているのです。

今後、企業は人材確保のため、社員のライフスタイルにも踏み込んでおせっかいを焼く必要があるはず。当社はその問題解決を行う企業です。

 

私が事業領域を選ぶ際に重視したのは「胆力を発揮できるかどうか」です。成功者の共通点は「成し遂げるまで諦めなかった」ことのはず。そんななか人は「お金がほしい」「認められたい」だけでは、胆力を発揮できないと思うのです。

私は新卒で入社した企業で月に400時間以上働きました。圧倒的多数の挑戦、成長を経験できたと思います。しかし昼食をお菓子で済ますような食事が原因で体調を崩し、「不健康では好きでも働けない」と痛感しました。

オフィスおかんの事業が浮かんだのは、友人から「うちの会社には保存料を使わず鮮度を保てるユニークな技術がある」と聞いた瞬間のことでした。この話と、働きながら健康をおろそかにしてしまった自分の原体験がつながり、新事業が生まれたのです。

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昔から「想い」を大切にしてきました。中学時代、ハンドボール部に所属していたのですが、人が集まらず私の代で廃部が決まり部員が私1人になったのです。しかし私は3年生最後の大会に絶対に出たくて、野球部やサッカー部に所属する友人を必死で説いてハンドボール部に合流してもらいました。しかも、元の部活をやめてもらって(笑)。

細かくは覚えていませんが、「新しい挑戦は、君の人生にこんな意味があるはずだ!」と熱く説いたのだと思います。

この経験も、創業時に自分を救ってくれました。当時苦労したのは、お客様がまだいないのに料理をつくってくれる企業を見つけることでした。この時も、僕にあるのは志だけ。それでも……いや、だからこそ、熱い気持ちで加わってくださる方にお願いできたのかな、と思います。