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昭恵夫人が登場?ある「投資詐欺捜査」が1年経っても進まない事情

考えられる二つの要因

スキームも背後関係も似ている

被害者1万3000人、被害額460億円という「テキシアジャパンホールディングス」による巨額投資詐欺事件が2月に立件され注目される中、いま別の大型投資詐欺事件に、警視庁が頭を痛めているという。

「ロゼッタホールディングス」なる会社による事件のことだ。

同社は2013年2月、傘下に株式会社Shunkaという会社を設立し、「中高年の富裕層女性の社交サークル」と銘打った「春華乃会」(その後「Hana倶楽部」に改称)を主催。

様々なイベントなどを通じて女性の会員を募り、高配当と元本保証を謳って会員契約を結ばせ、ロゼッタに投資させていたが、2018年1月に経営破綻。債権者から東京地裁に破産を申し立てられ、破産手続開始決定を受けたのである。

 

ロゼッタは5年の間に、およそ1万人の会員から300億円の投資資金を集めた。しかし、その大半は消失。同年6月に開かれた債権者集会では、破産管財人の弁護士が「換価可能な資産は現金18万円あまり」と報告。それ以外は見つかっていないと述べた。

この事件について、警視庁捜査関係者が語る。

「テキシアと類似の詐欺事件と言える。しかも、詐欺のスキーム作りや資金の運用などで関わっている人物が、テキシアと重複している。その点からしても、悪質さは同様だ」

詳しく話を聞いてみると、テキシアが行っていたダイヤモンドや仮想通貨を名目とした投資に参画していた人物が、ロゼッタの投資商品にも深く関与していたことがわかった。外形といい、事件の背後で蠢く面々といい、テキシア事件と酷似しているわけである。

だがロゼッタには、同社が破綻してから1年あまりが経った今になっても、警察が摘発に踏み切れない事情がある。同関係者はこう打ち明ける。

「(詐欺事件を担当する)警視庁二課は鋭意、捜査を進めている。だが、実はそこに安倍(晋三)首相の妻・昭恵さんという『問題』が立ちはだかっている。官邸を配慮する上層部がいるため、事件化しにくい」

「Hana倶楽部」が会員向けに発行していた季刊雑誌『Brilliant』の2014年夏号に昭恵夫人が登場していたことは、昨年週刊誌で報じられ一時話題になった。

実際に見てみると、「今、世界で輝き続けるブリリアントレディ スペシャルインタビュー~再び、ファーストレディになって想うこと~」と題して、「私は総理大臣の一番近くにいる存在。皆さんの声を直接届けられる、国民の代表だと思っています」「過去には後悔することもたくさんあるし、未来を考えれば不安もある。だから過去や未来にとらわれず、今を幸せに生きるのが一番ではないでしょうか」などと語っていた。

まるでロゼッタの広告塔だ。事実、この記事を見て出資を決めた会員もいたという。

もっとも、この雑誌には、鳩山由紀夫元首相の妻・幸夫人やファッションデザイナーの桂由美氏らも登場している。その意味では、昭恵夫人もそうしたセレブリティの一人に過ぎないが、「やはり、現役の首相夫人である昭恵さんはわけが違う」と同関係者は言う。