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シアトルを選んで正解!メジャーの先輩が菊池雄星に太鼓判を押すワケ

勝負は3シーズン後!

100億円超、7年の大型契約の意味するところ

今季、日本人選手として唯一メジャーリーグ・デビューを飾るシアトル・マリナーズの菊池雄星投手。オープン戦では着実に結果を出し、ローテーションの一角を担うことは間違いないでしょう。

 

菊池投手のメジャー移籍を差配した代理人のスコット・ボラス氏は、じっくりと駆け引きすることが多いエージェントです。サンフランシスコ(ジャイアンツ)をはじめ、西海岸の複数のチームが菊池投手に強い興味を持っていたというカードをうまく利用して、今回も興味深い契約をまとめました。

まず、2019年シーズンからの3年で総額4300万ドル(約47億円)で、菊池投手がオプション(契約選択権)を持つ2022年シーズンが1300万ドル(約14億円)、さらに球団側がオプションを持つ2023年から2025年シーズンまでの3年間が計5300万ドル(約58億万円)という、少し複雑な最長7年の長期契約です。

メジャーの契約でも珍しい部類ではありますが、考え方自体はそこまで変わったものではありません。

シアトルのジェリー・ディポトGMは、菊池投手に対し、「チーム再建のメインターゲット」とコメントしていましたが、その他にも、一部報道によると「2020年に優勝争いをする」と語っていると聞きます。

イチローがデビューした2001年以来のプレーオフ進出を目指すチーム再建の核と期待されている

実際に、ネルソン・クルーズ、ロビンソン・カノ、ジェームズ・パクストンといったチームを長く支えた30代の主戦クラスのスターが去りました。クルーズはFA移籍でしたが、トレードで、カノの代わりに23歳の右腕ヘルソン・バウティスタ、パクストンと交換で22歳の左腕ユストス・シェフィールドをそれぞれ獲得するなど、明らかな若返りを進めています。

菊池投手は、その若返りの目玉といったところでしょうか。それでも、思うように世代交代が進まない場合にそなえて、2021年シーズン終了時に、いくつか選択肢の幅を持っておく。うまくいかないことを想定したオプションは、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、合理的に考え方をするこちらでは普通です。

ディポトGMの「2020年発言」は、本当にすべてがうまくいった場合な極端なものでしょうが、3年、強化を進めてみて、その結果次第で勝負をかけるかどうか考えるという契約は、菊池投手にとっても球団にとっても柔軟性があって、僕は感心しました。