あの日は「更年期記念日」

そう、私の場合、あとから思えば、あの、腕が上がらなくなった日が更年期記念日(*3)。待ってましたとばかりにぴったり49歳から、そんなこんなで、あたふたと、自分の急激な変化に戸惑いながら過ごした、かれこれ3年あまり。

周りを見渡せば、死屍累々……あっちが痛い、こっちが痛い、太った、シミが、髪が薄くなった、イライラする、急に熱くて汗だくに(ホットフラッシュ)……などなどの声、ぼやき、泣き。中には日常生活ができないほど重い症状も。

2017年に株式会社日本ヘルスケアアドバイザーズが全国の36~55歳の女性を対象に行った調査(*4)では、更年期と感じる症状を持っているか?との質問に「はい」と回答した人が52.3%。50代女性に絞れば72.2%が更年期の症状を感じていると回答したという。さらに更年期症状を感じている女性の中で日常生活に支障があると回答した人は77.3%も!(更年期症状のうち、日常生活に支障があるものを更年期障害という)

加えて、がん罹患者は50代中ごろから増え始めるが、女性特有の乳がん、子宮体がんの罹患率は50代が最も高い(「地域がん登録全国推計によるがん罹患データ/国立がんセンターがん対策情報センター」)。

親の本気の介護が始まる年代でもある。

一方で多くの場合、子供にはいよいよ本当に手がかからなくなり、うれしいやら寂しいやら、たぶん、寂しくなってくる。子供ロス状態の友人もいる。

また生涯未婚率は50歳時の未婚率であらわされる(*5・知らんかった)。調査上は、50歳まで未婚なら一生未婚だという考え方にたっているらしい(現代、どうなんだこれ?と思うけど。統計って複雑だからね。)。出会い→恋→成婚の確立もぐっと減るのだという(あくまでもデータ上)。

さらに「いくつまで働くか問題」も現実味を帯びてくる。会社員は、定年まで10年だよ、どうしようか?とかなり具体的に老後を、金銭面も含め危惧しはじめる。転職も新しい仕事もみつけにくくなる。フリーランスは、体力も能力もある次の世代に追い上げられる。ポジションを築いていたら、かえってそれがハードル(ギャラが高いとかね)になったりして、仕事が減ってくる。

ごきげんは「七難かくす」

私も、竹内まりやの『人生の扉』って曲(*6)を聞いて、身につまされ、かなり具体的に仕舞い方を考えるようになった。

年(とし)をトルことを評して『30歳を過ぎるとね、ゆるやかな坂道を下るようにだんだん年をトルのではなく、踊り場がある階段みたいな感じで、時々、急にガタン!と、びっくりするくらい急にトルのよ、クルのよ』と前に叔母@80歳が言っていた。

まさに。断崖絶壁のような段差だった50歳。この後いいことってあるのかな?そんな鬱々とした気分にしばしばおちた。

そこで悶々としながら思った。色白は七難かくすとか、やせてれば七難かくすとか、足が細けりゃ……顔さえ小さければ……と、七難かくしてくれるものはいろいろあると言われているけど、50歳になってみれば、どれもたいした意味はない。一方難の方は7つどころか増加の一途。かくしようもない。どっちかっていうと進撃の巨人的に、ばんっと1撃で吹き飛ばしたい感じだ。

じゃ、なにが七難を吹き飛ばして!くれるんだろう。

私なりの結論が、なんてったって、ごきげんでいること、だ。周りは楽しいこと、快適なもの、好きな人、だけにして、ごきげんを死守する。優先する。自分ファーストで。

先輩である母からも『そうよ、とにかく自分のことをいちばんに、誰かのためとか、おつきあいがあるとかで、無理はもうしないこと。結局、自分が元気で楽しくないと、シンスケ君(相方)にも優しくはできないんだからね。御身(おんみ)大事ですごしなさい。』と(そのためにも、あなた(母)が元気でいてくれることを切に願います……)。

たしかに、相方の最大の願いは、私のきげんがいいことかもしれない。聞いてみたら、相方曰く『日本中、いや世界中の既婚男子の9割が、妻のごきげんを切に願っている、まちがいない(遠い目)』と。

よし、ごきげんを最優先に、あらゆることを決めよう。『金も、女も(男も)名誉もいらねぇ、あたしのきげんがよけりゃいい~』ってなもんです。

以来『ごきげんでいられるか?』をすべての物差しにして暮らしはじめた。