日々のごはんを舌にも身体にも美味しく、カンタンに――そんな料理本や教室で人気の山脇りこさん。調味料の蔵を回ったり、昆布漁に行ったり、フランス奥地のレストランに合計12時間運転して行ったりのパワフルさ。しかし、50歳を超えて「これはいかん」と思うことが増えたのだという。

食を知り尽くした山脇さんならではの、新連載「ごきげんは七難ふきとばす~50歳からの養生日記」をスタート。

起きたら手が動かない!

2020年、すごいことが!

東京オリンピックではありませぬ。ぬあんと、日本女性の過半数が50歳以上になるんだって(*1)。おおお、ちょっとびっくり。もはや20代ってだけでレアものじゃん、と友と笑いあいましたが……そんな私も50代。思えば遠くへきたもんだーと思う。

昭和と比べたら、各世代10歳ずつ若いと言われる平成時代。30代、40代とおそるおそる年を重ねながら、見た目も思考も行動も、20代とそーんなに変わらないかな?なんて思っていました、厚かましくも。

そして迎えた50代。……衝撃的なくらい、急に、突然、がたっと、がたがたがたっと、身体にがた!がきました。

(以下カフカ【変身】風でお願いします・・。)

ある朝、山脇がたらふくたべた夢からふと覚めてみると、ベッドの中で自分の腕がとてつもなく重たくなっていることに気がついた。慢性肩こりの背中を下にして仰向けになっていて、ちょっとばかり腕を持ち上げようとすると、叫び声をあげたくなるような激痛が走り腕があがらない。子供のころから昨日まで、普通にできていた “はーい♡”と腕をあげる、なーんでもない動作がまったく、一切、できない。

一体自分の身の上に何事が起こったのか?と彼女は考えてみた。。。

『ま、いわゆる、四十肩ですねー(カルテを見て)、あれ、あ!五十肩かー、ははは

と、整形外科医は言った。

このとき、49歳直前。そう、ある朝突然、左手が10センチくらいしか上がらない、いや開かなくなった。まるで手のあげかたを忘れたみたいに。しかも、痛い。ずきん、ずきーんと容赦なく痛い。眠れないほどに、がーん、なにこれ?!

加齢ですね

先人から寄せられる情報の多さに、うぬ?もしかしてよくあることなのか?と戸惑いつつ、生まれて初めての整体(遅っ)、生まれて初めての針(怖がっている人には効きません、けだし名言!)、生まれて初めての瘀血のカッピング(背中に真っ赤な跡が!)、著名なアロママッサージ(高っ!)、コンディショニング?というストレッチ(さらに痛くなった……)、ブロック注射(むっちゃ痛いが、効き目は2日!)……様々お試し。しかし、事態は改善しない……。

それこれやっているうちに、こんどは手首が腱鞘炎に。さらには、足首になんかゴリゴリできたと思ったら、『ガングリオンですね、加齢によるものかな。』 ガングリオン?誰?機動戦士か? 

さらに、左中指はバネ指に……。『うーん、職業病もあるかもだけど、加齢かな。』 

毎回、同じ原因、『加齢、言うなー!!』それでも医者かっ~泣怒。

もう、満身創痍ならぬ、すべて左側なので、左側集中創痍。

結局、肩が90度まであがるのに、1年半!最初の3か月は痛くて、これまでできていたことがことごとくできなくなり、仕事も(料理教室中心)半分程度まで減らした。

料理教室のみならず、著書も多いので出版記念イベントで料理をふるまうことも多い。こちらの写真は2018年12月、『きょうから、料理上手』刊行の際に二子玉川の蔦屋家電開催した、年末年始のおもてなし料理教室の様子 写真提供/山脇りこ

そしてふと気づいたら、今まで着ていた服が、一切似合わない、気がする。いや、ほんとにひいき目に見ても似合ってない。洋服大好きなのに、はじめて何を着たらいいのかわからない状態に。

なんで?と思っていたら、あ!体重が増えてる!それ以上に体型が大きく変化しているぢゃないか!

そして本人への許可もなく、シミが!鼻を中心に羽をひろげた蝶々のように!(後でわかったけど、かの有名な肝斑(*2)と経年の紫外線によるシミの混合)。ものすごく疲れやすく、以前のような頑張りは全くきかないのに、眠れないーーい!イライラするーーーー!きーっ、だれかー(泣)。