入園前の慣らし保育の朝も「きょうはどこいくの?」と、何かを察知したかのようにパジャマのまま尋ねてくる次男。

「今日は幼稚園に遊びに行くよ~!楽しいよ~!!」と笑顔で、まるで動物園や遊園地にでも行くかのようなワクワクした感じで伝えてみましたが、「いや!いかない!たいちゃんいえにいるのー!」と……。

うん、やっぱりね。予想通りです。ひとまず、今日はお外に遊びに行こう、と伝え次男のお気に入りの服に着替えさせ、お気に入りのおもちゃを入れたリュックを背おわせ、手をつないで家を出ました。ここでラッキーだったのが、たまたま仕事前の次男にとっては “遊んでくれる担当” の夫も一緒だったこと。さらに幼稚園の園庭にある滑り台など遊具を発見し、なんとかだましだまし教室に入ってくれました。

小さな椅子に三人で座り、長男がお世話になった先生方と懐かしい教室に、忘れかけていた長男の幼かった姿を思い出し感慨に浸りそうになる度に、次男が椅子を持ち上げ周囲にガチガチぶつけながら勝手に移動しようとしていたり、かと思えば、夫にしがみつき胸に顔をうずめて “誰にも心許さないぞ!” と言わんばかりの拒否を見せたり……。

会が始まると歌や手遊び、アンパンのゲームなど、さまざまなプログラムに次男もちょろっと参加することもあるのですが、一進一退、ダンスの途中で突如床に大の字で寝そべり、はじに寄せられた荷物にダイブし、抱っこ抱っことせがんで夫を困らせ、親としては終わるまでとにかくハラハラドキドキ、気の抜けない時間でした。先生方にも「あれ?お兄ちゃんとちょっと性格が違いますか??」と。

ふう。短い時間でしたが、どっと疲れを感じてしまいました。

それでも帰り道、泣きわめいたり脱走しなかっただけ良かったと夫婦で感じながら三人で歩いていると、「ようちえん、たのしかったね! たいちゃん、アンパンマン、せいかいだったよ。いがいとみじかかったね。」と次男。後半は完全に私たち夫婦の会話を真似ているだけなんですが、そうか、楽しいと思ってくれたか!

すかさず「そうだね、また幼稚園に遊びに行こうね!」という私たちに「うん!!」と大きくうなずいてくれました。

さすがです! 子供を育てるプロ集団、幼稚園。
本当にありがたい(涙)。

自分の子供一人でもこれだけ手をやくのに、数十人の園児たちを取りまとめる先生方。保育園も同様に、私よりも若い保育士さんが一番手のかかる年齢の子供たちをお世話し、幼稚園よりさらに長い時間預かってくれる。子供も先生が大好きで、会社員時代、どれだけ保育園の存在に救われたか……。子供好きな方が多いとはいえ心身ともに大変な職業だということは想像に難くなく、親として尊敬以外の感情がわきません。

子供好きの私の友人は保育士の資格を数年前に取得しました。が、金銭面を考えると、いまだ今の仕事を辞められないままだそうです。以前に比べて、保育士さんを取り巻く環境は良くなっていると聞きますが……。

今年もまた待機児童の問題を耳にする時期になりました。
友人が早く保育士の仕事に就けるような環境になることを、母という立場になってより切に祈るばかりです。

「母の独り言」おわり

中村仁美さんがフリーランスになって早1年。2019年4月からはタイトルも一新し、毎月第1水曜日の新連載(月1回更新)がスタートします! お楽しみに♪