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銀行業界に波紋…東証1部「プレミアム銘柄」認定で脱落するのは誰だ

地銀のステータスは守られるのか
大槻 奈那, マネクリ プロフィール

地銀の4割はプレミアム銘柄には遠く及ばない

こうした問題点の打開策として注目されるのが、東証一部銘柄の絞り込みである。

現在の一部銘柄を、

①時価総額
②コーポレート・ガバナンスのレベル
③株式の流動性

等により「プレミアム市場」とそれ以外に分ける。または、区分は今のままで「プレミアム銘柄」を認定するなどの案が報じられている。

 

こうした基準でみた場合、セクター内が大きく二分されうるのが銀行業界である。83の銀行や銀行持株会社が東証に上場しているが、現在これらは全て「一部」に上場している。

地銀の場合、地元企業との関係もあって、上記の②や③は、そもそも低位に留まっている。これに加えて、①の時価総額も小規模の銀行が多く、最も小さい島根銀行の時価総額は40億円程度と、1位のトヨタの約5,500分の1となっている。

「プレミアム銘柄(市場)」の基準ラインとして報じられているのは、時価総額500億円~1000億円である。仮に、500億円で区切られた場合、東証一部上場銀行83行中、51行はこの基準をクリアするが、残りの32行がこの基準に届かない(図表3)。

プレミアム認定をかける地銀の生き残り戦略とは

プレミアム銘柄に指定されなくても業務に支障はない。しかし、そもそも地銀がコストをかけて上場している理由は、地元でのステータスや採用面での優位性が大きい。これらを重視するならば、プレミアム認定にかけた施策が打たれる可能性が高いと思われる。

短期的な対策として想定されるのは、増配、自社株買いなどの株主還元強化がある。しかし、それで持ち上げられるレベルには限界がある。

より抜本的な対策は、統合により、持株会社レベルで基準を達成することである。地銀の場合、既に多くの統合事例もあり、銀行の数も多いことから、統合という手段は、他の業界に比べて現実的である。