30代女性として生きる
自由さ不自由さって?

山内 20代のときは本当に何もなかったんです。仕事もないし、お金もない状態。だから、31、2歳のときにデビューできて、何をしたっていい自営業で、仕事もありがたいことに困るくらいあって、ある程度自分で稼げるようになるようになったという意味では、すごく自由な気がします。同時に、30代になると20代後半の焦りとは違う、結婚や出産に対する、内的・外的プレッシャーみたいなものは日々感じていて。どっちをとっても悩みはあるけれど、どの道を選ぶかということは考えますね。

とはいえ、山口智子さんのように割り切ったスタンスにもなれないから、精神的には不自由と言えるかも。女性たちの人生にいろんな選択肢が並べられている中で、選択肢の数だけ悩みが増えているのが今ですよね。その上で、もう少ししたら選べなくなるものが出てきますよっていう期限が迫ってきているのを、ひしひし感じているというか。

蒼井 私は行き当たりばったりで生きちゃうから。なるようになるかなって思ってる。

山内 いいと思う! 蒼井さんは、そういうプレッシャーから解放されている感じしますね。

蒼井 あんまり真剣に考えたことがないんです。たぶん、色々言われてるとは思うんですけど。たとえば、「結婚どうするの?」「子どもどうするの?」と聞かれても、「おはよう」と言われているみたいにしか聞こえない。

山内 それが一番(笑)。

蒼井 「おはよう」って、本当にお早い(お着き)ですねと思って言っているわけじゃないじゃないですか。それと変わらなくて、私の子どもがどうとか結婚どうとかその人にとって一生興味のあることじゃないと、何となく聞いてるんだろうとわかっているから。あんまり重く受け止めても、向こうも困るだろうし。

山内 格好いい。そうありたい!

蒼井 以前、映画の賞の授賞式で、主演として85年生まれの女優さんが二人立っていて、私が助演として段下にいて、「ああ、既婚、離婚、未婚」と思って。私だけ戸籍がキレイとか、いいように捉えました(笑)。今楽しければいいかなと思っています。

山内 そういう話を聞くと本当に気持ちがいいね。私は結婚したし、楽しいけど、そのなかで生まれる日常的な不自由さとか制約はやっぱり多いから。

蒼井 私自身は、みんなでものを作るという仕事に就いているのがいいのかもしれないと思います。結婚がまたそれとは別なのはわかるけど。映画の現場はみんなが支え合って、仲間が増えていく仕事だから。『アズミ〜』のチームは仲良くなりすぎて、みんなでシェアハウスに住めるんじゃないかという話になったくらい。

山内 そんなに仲良くなったら、終わるとき悲しくならないですか? クランクアップした次の日から全く会わなくなるって。

蒼井 だからまだみんなでダラダラと会っている(笑)。