人って、その年なり
じゃないと意味がない

―― この10月で47歳になった。若く見られるけれど、「若いですね」と言われることがそんなに嬉しいわけではない。むしろ、〝その年なりの人〞になっていることに、彼女はこだわっている。

カーディガン ¥130000/ブランドニュース(マメ) キャミソール ¥18000/コルピエロ ピアス ¥704000、時計¥1800000/カルティエ カスタマー サービスセンター(カルティエ)

「老けて見える必要もないけれど、若く見える必要もない。人って、その年なりじゃないと意味がないと思うんです。私、〝転がる石には苔が生えぬ〞って諺が好きなんです。〝流れる水は腐らず〞でもいいんですが、活発に活動していたら、余計なものはつかない。積極的に動いていれば、精一杯今を頑張っていれば、人は澱まない。余計なもののない、澱みや濁りのない生き方が、私としては理想ですね」

 余計な装飾のないシンプルな生き方と、澱みのないシンプルな心は、ムダのないシンプルな肉体に宿るのだと、彼女を見ていて思う。肉体が先に完成したのか、精神が先に成熟したのか、それはわからない。でも、すべてはあの、毎日必死で泳いでいた日々の中で培われたものであることは間違いない。人生が続いていく中で、これからも、彼女は歳相応の変化を楽しみ、それを受け入れていくのだろう。

 ときには戸惑ったり、迷ったりすることもあるけれど、女性という〝性〞を謳歌しているように見えるゆり子さんに、「生まれ変わっても女がいいですか?」と訊くと、あっさり、「次は男がいいなぁ」と答えられてしまった。

「女がイヤだってことじゃないですよ。ただ、男の人って楽しそうじゃないですか。年を取ってバカなことをやっていても、〝カッコいい〞とか言われるし(笑)。年を取ってからでもお父さんになれたりする。そこは、ズルいなって思います」

 いやいや、こんな可愛いのに47歳だなんて。あなたも十分ズルいです。

PROFILE

石田ゆり子
1969年生まれ。東京都出身。'88年、テレビドラマ『海の群星』(NHK)でデビュー。以後、ドラマ・映画・舞台・執筆活動など多岐にわたり活躍する。映画『北の零年』(05年)で第29回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近年の主な出演作は、映画「悼む人」(15年)、『僕だけがいない街』(16年)、ドラマ『MOZU』(14年/TBS)、『コントレール~罪と恋~』(16年 / NHK)。映画『もののけ姫』(97年)、『コクリコ坂から』(11年)などスタジオジブリ作品では声優も務める。2016年には、ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)に出演した。

 
●情報は、FRaU2016年12月号発売時点のものです。
Photos:Takashi Honma Styling:Miho Okabe Hair&Make-up:Mizue Okano Interview:Yoko Kikuchi

▼コチラの記事もチェック!