ここ数年で、飲食の分野でも、iPadからプロジェクションマッピングまで、デジタルなツールを続々と導入。美味しさはもちろんのこと、ひと味違ったエンターテインメント要素が備わったお店は、食事の時間を何倍にも楽しいものにしてくれるはず! そんな進化するデジタル技術を取り入れたユニークなレストランをご紹介。
élan vital
映像が料理の物語を紡ぐ
次世代ガストロノミー
蟹のムースや雲丹、キャビア、鱒の卵などが卵の殻のなかで一体となった贅沢な「四重奏」。
真っ白なテーブルクロスに料理が置かれると、3Dプロジェクションマッピングなどによって、ひと皿ごとにストーリーを表現する新感覚のレストラン。
例えば、愛らしい卵の「四重奏」は、木々が生長し、その枝の先に置かれた卵に手を伸ばしてとるような仕組み。 ほおずきの飴かけやゼリーをまとった姫りんご、パウダー状のオリーブが置かれた「収穫」。
「収穫」は、プレートの上で土や雪に見立てたパウダーを使って、畑仕事を表現する。 無地の木箱に、江戸の街並みが投影される「最中」。料理は全8皿で構成されるお任せコース¥10000
そのプレゼンテーションだけでなく、深作直歳シェフが手掛ける料理の緻密さも感動モノだ。まるで映画を観るように食事が展開され、味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚すべてを刺激する “5Dレストラン”。贅沢かつ新感覚なディナーを、ぜひ体験してみたい。 国内外のワインから日本酒まで幅広いお酒をペアリング。6杯 ¥6000。 鍵を使って引き出しを開けると、カトラリーのほか、ピンセットやハンマー、試験管に入った調味料が並ぶ。 天井からテーブルに映像を投影。
élan vital
東京都渋谷区代々木1-20-4 代々木ダイヤビル1F
☎03-6300-9347
営業時間:12:00~23:00 ※完全予約制
定休日:不定
※価格はすべて税込
今月の自腹飯は……
「apéro WINEBAR」
教えてくれたのは……
フォトグラファー
mame
ファッション誌からグルメ誌まで幅広く、衣食住を撮影するカメラマン。仕事柄、最旬のレストランを撮影することも多く、美味しいワインと美味しいゴハンに目がない。
iPadを開くだけで、
ワイン畑に疑似トリップ!?
iPadでフードメニューを検索すると、相性のいいワインが表示される。
フランス人オーナーのギヨームさんによる、日本未入荷のワインが豊富に揃う一軒。各テーブルに置かれたiPadでは、パートナーのクロエさんが作る料理とのペアリング情報のほか、ワイン生産者を訪ねたときの動画もチェックできるので、ワイン片手に旅行気分も味わえる。 野菜たっぷりのサラダにはロゼがオススメ。 シャルキュトリの盛り合わせでは、成城にある話題店「サルメリア・ロッキュー」の生ハムが味わえるのも嬉しい。
apéro WINEBAR
東京都港区南青山3-4-6 Aoyama346 3F
☎03-6325-3893
営業時間:18:00~23:00LO、土16:00 ~ 23:00LO、日11:30 ~23:00LO
定休日:火
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●情報は、FRaU2017年6月号発売時点のものです。
Photo:sono(bean) Composition:Yui Togawa