――キャンドル・ジュンさんってそんな感じの方なんですね。
「すごく落ち着く人。私は自分に疲れちゃうようなタイプだけれど、静かで物腰が柔らかくて淡々と話す人ですね」
――やっと、自分にはこういう人がしっくりくるんだと腑に落ちた感覚?
「20代の頃に惹かれた自分にないものという部分とは違うものでした。最初からこうだったらよかったのにって(笑)」
――燃え盛る炎というよりは、静かにずっと消えずにある暖かな灯みたいな感じなのかな。
「でも、そういうふうに見える男の人って、実はすごく情熱的で、逆に男らしかったり。優しさが強さだったりというものが見えてきたんでしょうね。私、今も幸せなんですけど、それ以上に、今後一生楽しみなんです。離婚してから、子供だけが私の楽しみだと思っていたんですけど、彼は子育てのあとが楽しみだと言ってくれてる」
――子供が巣立ってからの二人の時間?
「そう。そんなこと考えたこともなかったので、人生が広がりました。」
――共に生き抜くことが出来る相手を見つけたという安心感もあったり?
「安心感もあるけど、尊敬もしているし、誰もが唯一無二なんですけど、それ以上に、これ以上の人はいないって思う」
――友達からはなんて?
「よく言われるのは『面白い』かな。独特な世界観の持ち主なので、その世界が分かる人はグイッと食い込んでいくけれど、個人差はあるみたいです(笑)」
――あはは。ご自身は旦那さんのそういう部分はどう感じてるの?
「面白いって感覚かな(笑)。ウチの本棚を見て、『話してみたい!』という子もいたり、彼に共感して同じ道にいく友達もいて、『そういう人もいるんだ!』って意外な発見もあったり。それくらい彼の読んでる本や思考って強い部分があって、私はそことは完全にイコールなわけではないけれど、理解できるし、そういう世界を持ってること自体が素敵だなと思っています」
――同じ方向を向いて、同じ考えをしていないと共に進めないと思ってる未婚女性には新たな教訓かも!
「まったく同じじゃなくても、尊重し合えればいいんだと思います。あとはやっぱり、好きなことをしていたり、好きなことに向かうためなら厭わない、みたいな部分はお互い似ているんです。彼が私の仕事を理解して受け止められるのも、自分にも同じものがあるからだと思う」