贈って喜ばれたもの、自分がプレゼントされて嬉しかったものを感度の高い女性たちにアンケート! 今回ピックアップするギフトは「結婚祝い」。結婚式当日に使えるアイテムからその後の新生活を想定したアイテムまで、お祝いの気持ちをカタチで表すおしゃれで役に立つギフトをご紹介します。
白鷺木工の「しらさぎ椀 sibo」
「友人カップルへの結婚祝いで喜ばれたのが、スタイリストの河井真奈さんがプロデュースするセレクトショップfuto(https://futo.jp/)で見つけた、白鷺木工の『しらさぎ椀 sibo』です。天然の木目と手になじむ絞漆の独特の質感、落ち着きのあるスモーキーなパステルのカラーリングがツボ。従来の漆器とは趣が違うデザインや大人っぽい色合いが響いたようで『美しいお椀があるだけで食卓がモダンになる!』とお褒めの言葉をいただきました」(エディター 島田みささん)
石川県山中温泉にある「白鷺木工」。国産木のみを使い、原木の加工から仕上げまで、職人の手によって丁寧に作り上げられる手仕事の魅力を日用の器を通して伝える工房。人気の汁椀「しらさぎ椀 sibo」は昔ながらの工法、絞漆(しぼうるし)を施したもので、手に吸い付くようなフィット感が特徴。色は7色。
CRAFT STOREの「eni」
「新居で結婚生活をスタートさせる友人カップルに食器をプレゼントしたいと考えていて。おしゃれでセンスのよい彼女たちに気に入ってもらえそうと選んだのがCRAFT STOREの『eni』です。波佐見焼のお皿なのですが、花嫁を象徴する白、末広がりの幸運の数 “八” をモチーフにした八角形のフォルム、円満を意味する中央の “円” のデザインなど、コンセプトが結婚のお祝いにぴったり! 使い勝手もよく重宝していると喜んでもらえました」(デザイン会社・秘書 後藤みどりさん)
マットな白が特徴の八角形のeniは波佐見焼の窯元「菊祥陶器」とモデル兼デザイナーYuki Ide のコラボレーションで誕生したギフト用のプレート。毎日の食卓で使えるように考えられた八角形のリム皿は、料理を選ばない汎用性の高さが魅力。汚れもつきにくく、電子レンジにも対応しているので温め直しもOK。
MOEBEの「FRAME」
「学生時代からの友人の結婚のお祝いにプレゼントして喜ばれたのがMOEBE(ムーベ)の『FRAME(フレーム)』です。写真やポストカード、テキスタイルのほか、植物などを飾っても絵になり、デザイナーの友人ならきっと自分でアレンジを楽しんでもらえるのではと。実際に、ドライフラワーを挟んで贈ったら『こんなに可愛いフレーム見たことない!』と嬉しいお言葉が♪」(商品企画・PRディレクター 久保田宏美さん)
FRAMEオークA4 ¥6000〈ポスター別売〉/MOEBE
コペンハーゲンを拠点に活動する2人の建築家と1人の家具職人による、2014年創業のデンマークブランド「MOEBE」。代表的なアイテムでもある「FRAME」は、シンプルで美しいデザインが特徴のピクチャーフレーム。フレームサイズはA5、A4、A3、A2の4サイズ。素材はオーク無垢材の木製フレームのほか、金属フレームのブラックとホワイト。
今治浴巾の「イデゾラ ナチュラルタイムパイルパジャマ」
「40代の大人のカップルへのプレゼントとして選んだのが、今治浴巾のタオル地のパジャマです。ブラウン系のシックな色合いなので好き嫌いもなく、上質感もあるので喜んでもらえるのではと。本人の意向を聞かずに贈ったものだったのですが『さりげないお揃い感に新婚気分を味わわせてもらってます♡』と、お礼のお手紙も頂いて。肌触りがよいのでリラックスできる点も気に入ってもらえたようです」(ライター 堀 朋子さん)
「上質でシンプルな暮らし」がテーマとなっているイデゾラ シリーズ。眠りに着く前、一番リラックスできるように、肌ざわりと着心地にこだわったパジャマは超極細糸を使った軽い仕上がりが特徴。一見、コーデュロイにも見える縦のラインがスッキリとした印象を与えてくれる。
玉川堂の「コーヒードリッパー」
「コーヒー好きの友人カップルの結婚祝いに贈ったのが鎚起銅器で有名な玉川堂のコーヒードリッパー。“一生モノ” をプレゼントしたいな……と考えていたときに、ひらめいた逸品です。200年超の歴史を誇る玉川堂さんの “百年後を見据えた道具作り” という信念は結婚にも通じる気が。ドリッパーと同じように夫婦も年数を重ねて磨きをかけ、いつかいぶし銀のような輝きを放ってほしいという思いも込めて選びました」(プロデューサー 加藤京子さん)
一枚の銅板を金 “鎚” で、打ち “起” こしながら器を作り上げていく無形文化財「鎚起銅器」。その伝統を200年以上に渡って継承しているのが新潟県燕市の「玉川堂」。銅に多彩な着色を施し、茶器や酒器などさまざまな銅器を作っている。職人が一つひとつていねいに槌目を入れたコーヒードリッパーで淹れるコーヒーは味も格別。
オケクラフトの「カトラリーセット」
「陶芸が趣味のご夫婦への結婚祝いに選んだのが木製のカトラリー。当たりが柔らかな木製なら、どんな釉薬の器にも安心して使えると思ったからです。オケクラフトのカトラリーは、フォルムの美しさにひと目ぼれして、私自身も愛用。木の温もりに加え、おしゃれな雰囲気が気に入ってもらえたらと。お贈りしたご夫婦からは『持った感触、口にした感触も心地よくて、毎日大活躍!』とおっしゃっていただけました」(ジュエリーデザイナー 馬場千香子さん)
北海道常呂郡置戸町の地場の素材を生かした工芸品、オケクラフト。細さや薄さ、持ちやすさ、食べやすさを追求したスプーンやフォークは特に人気。波型のカトラリーレストにはスプーンやフォークの納まりがいいように凹みを持たせるなどの配慮も。
OLD-FASHIONED STOREの「ウエディング リネン ハンカチセット」
「『結婚式当日に使ってもらえるものを』とプレゼントすることが多いのが白いハンカチです。式の1ヵ月ほど前に渡すと『買わなきゃとは思っていたから、助かった!』とありがたがられます。特にお気に入りはOLD-FASHIONED STOREのリネンのハンカチセット。女性には優しい風合いのレース、男性には上質な手巻きのハンカチという組み合わせも素敵。店舗でイニシャルを刺しゅうしてもらえるのでオリジナル感も抜群です」(ライター 堀朋子さん)
ヨーロッパでは昔から嫁入り道具のひとつとされているリネン。純潔の象徴であると同時に使い込むほどに柔らかさと光沢感が増すリネンは結婚のお祝いにも最適。控えめなレースをあしらったハンカチと縫製の最高峰ともいわれる手巻きのハンカチ、それぞれに刺しゅう1ヵ所とBOXがついたセット。
BACHCAの「ボア アンド ナイロン ブリスル&ブラッシュブラシ」
「私自身が結婚のお祝いに頂いたもので、相手のセンスのよさを感じたのは「BACHCA(バシュカ)」のヘアブラシとメイクブラシ。結婚祝いとしては珍しいのですが、毎日使うものでワンランク上のものをプレゼントしてもらえたことがとても嬉しかったです。パッケージもおしゃれで、手に馴染む優しい素材は使い心地も抜群。長く大切に使いたいと思えたアイテムです」(商品企画・PRディレクター 久保田宏美さん)
(上から)ボア アンド ナイロン ブリスル ¥4200、ブラッシュブラシ ¥2500/BACHCA
2016年秋にフランスで設立されたメークアップ&ヘアブラシブランド、BACHCA(バシュカ)。高品質な素材とシンプルなデザイン、革新的な技術でたちまち話題に。ナイロンと猪毛を使用したボア アンド ナイロン ブリスルは、とかすごとに髪に艶やかさが蘇ります。ブラッシュブラシは顔にしっかりとフィットする形状が特徴。
【Column】結婚祝いを贈るときのマナー
縁を裂くような
イメージの物はNG!
贈るのは挙式の
1週間前までが常識
Point【1】
“切る”“割れる”モノは要注意
結婚のお祝いだけに、縁起の悪いものを贈るのはタブー。昔からよく言われているのが、ふたりの縁を裂くようなイメージに繋がる、はさみや包丁、ナイフといった「切れる」ものやガラスや陶磁器などの「割れる」もの。とはいえ、最近では実用性が重視され、問題視する人も減っています。ただし、本人たちは気にしなくても、親や親族など身内にしきたりを重んじる方がいる場合もあるので注意が必要。贈る前に、念のため本人たちに「人によっては気にする方もいるようなのだけど……」と、確認を取ることをおすすめします。
Point【2】
結婚式の1週間前までに贈るのがベスト
お祝いのプレゼントは、結婚式の招待状を受け取ってから挙式の1週間前までに贈るのが常識とされています。本来は、両家にとっての成婚を祝うものなので、新郎新婦の実家へ贈るのが正式な形。ただし、新郎新婦が親元から離れてすでに独立していたり、結婚式前から同棲をしているときなどは直接、本人に渡してもかまいません。もし、本人たちが多忙で式の前に会って渡すタイミングがないときなどは配送で届けること。たとえ遅くなったとしても、挙式から1ヵ月以内には贈るのがマナーです。
Point【3】
家電などは特に他人とかぶらないか確認
お掃除ロボットや加湿器といった家電やおしゃれなキッチン家電も人気のアイテムです。こうした家にひとつあれば十分なアイテムに関しては、すでに本人たちが用意していたり、他人とかぶっていないかを事前に確認。買い替える頻度の少ないものだけに、できることなら、希望のメーカーや色なども本人たちの意志を聞いて、それに沿うモノを贈るのがベストです。
Text:Tomoko Hori