こんなに面白くて
こんなに恐ろしい仕事はない

ブラウス¥43000/ジャーナル スタンダード ラックス 銀座店(ソーホー デ ルックス) ピアス¥416000/ミキモト カスタマーズ・サービスセンター(ミキモト)

 それまで水泳に費やしてきた時間は、〝俳優業〞にあてられた。それまでは毎日がトレーニングだったのに、今度は何のレッスンもトレーニングもないまま、突然現場に放り込まれる。カメラの前で「笑って」と言われて、「どうやって笑うんだろう」と戸惑ったこともあるし、「この台詞を言って」と言われて、固まってしまったこともある。

「最初の頃は、行く現場現場でこっぴどく叱られました。当たり前ですよね、何もわかってない上に、笑うことすら満足にできないんですから(苦笑)。とくに、生まれて初めて出演した映画が、森田芳光監督の『悲しい色やねん』(1988年)という作品だったんですけど、あまりに何もできない私に、森田監督に、『お前なんか辞めちまえ!』と言われた、そのことは、今もよく覚えています。

当時はすごく傷ついて、『何て悲しいんだろう』と思ったけれど、後になって、『何とか森田監督ともう一回仕事をして、褒められたい!』という気持ちが沸々と湧いてきた。森田監督の一言が、私に、俳優という仕事をしがみついてでも続けていこうと思わせてくれたんです」