和食の醍醐味のひとつでもあるカウンターでの食事。だが、少々敷居の高さを感じてしまうのも正直なところ。程良い緊張感を残しながらも、肩肘張ることなく食事や店主との会話が楽しめる極上店をご案内しよう。『FRaU』世代が、今訪れるべき一軒、さっそく今夜、予約してみては? 

思うがまま、自由な発想の料理と
居心地のいい空間

まめたん

昆布出汁で作るイクラのおひたし。中には栃木県那珂川町で修業した当時の先輩が作るお米のご飯が入っている。

「自分らしくいられる街並み」が理由で、谷中に店を構えた秦 直樹さん。愛らしい店名は、店舗がかつて豆炭屋だったことにちなんで命名した。老舗料亭「紀尾井町 福田家」で培った技術をベースに、こだわり抜いた上質な食材と器、多彩な日本酒でもてなす。おまかせで5800円という値段にも驚く、内緒にしておきたい一軒だ。
 

エボダイの焼いた身、ペーストにした肝、パリパリにした骨に、お出汁を注いでいただく。

フルーツトマトとゴルゴンゾーラの茶碗蒸しは、定番の人気メニュー。

四万十川の天然の岩海苔の下に隠れるのは、鮪の漬け。一度食べると忘れられなくなる味わい。

折敷や和のウエルカムプレートも見事。

まめたん
東京都台東区谷中1-2-16 1F 
☎080-9826-6578
営業時間:18:00~21:00最終入店
定休日:日・不定

季節の訪れを告げ
心に語りかけてくるような数々

日本料理店 さとき

生すじこ、蒸し鮑、みずの実白和えなども盛られた前菜。

思わず目を見張る前菜は、河豚(ふぐ)の竜田揚げや栗の渋皮煮などに、きんとんの〝イチョウ〞や黄身の西京漬けの〝柿〞で秋を表現。カウンター越しに、店主・太田智樹さんの和食にまつわる話が聞けるのも楽しく、知っていると自慢できる一軒だ。食後には「お酒の後にはこれがいい」と、店主自ら抹茶を点てるのもお決まり。
 

牡蠣の蓮根餅に菊花餡を合わせたお碗。

立派な松茸、車海老、鱧が入った土瓶蒸し。器は店主がデザイン。昼は¥5000~、夜は¥10000~。週に数回訪れる常連客も多いため、メニューは週に2回は更新している。

落ち着いた上質な空間。

日本料理店 さとき
東京都中央区銀座4-8-13 銀座蟹睦会館ビルB1F
☎03-3563-1112
営業時間:12:00~14:00LO、18:00~21:00LO
定休日:月

裏赤坂に佇む「白坂」で
元公邸料理人が腕を振るう

炭火割烹 白坂

静岡県焼津産のビンチョウマグロと雲丹の冷製を、生姜の銀餡を絡めて。

白砂利と石畳を進み、冠木門をくぐった先に現れる一軒家。カウンターに立つ井伊秀樹さんは、シドニーの「Tetsuya’s」で副料理長を務め、その後、ニューヨークで国連大使の専属公邸料理人として活躍してきた人物だ。インターナショナルな経験を経て、炭火によって食材の持ち味を最大限に引き出す割烹料理に辿り着いた。

京都産の茄子の煮びたしを、炭火で焼いた静岡牛のランプで包んでいる。

新潟県下田産のコシヒカリを土鍋で炊き、炭火焼きのサーモンと醬油漬けのいくらをのせて完成。8品前後で¥7800。

小さな日本庭園が望める。

炭火割烹 白坂
東京都港区赤坂6-3-9 
☎03-5797-7066
営業時間:17:30~21:30最終入店
定休日:日

 

●情報は、FRaU2016年12月号発売時点のものです。
Photo:Akiko Fukuchi, Yuji Kanno, sono@bean, Aya Kawai Text:Yui Togawa

 
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