独創的で自由なアートは、どのような環境で生まれるのだろう? そんな疑問を抱えて鹿児島へ向かったのは、ファッションデザイナーのスズキタカユキさん。世界からも注目される「しょうぶ学園」で見たエネルギー溢れる無垢な芸術表現は、創作の原点を見つめ直すきっかけをくれました。

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ああああああああ

即興の旅を楽しむスタイル。
五感を使って鹿児島を堪能。

「しょうぶ学園」をあとにしても「まだ耳の奥で音が鳴ってますね」とスズキさん。壮大な桜島の風景を前に、晴れやかな表情を浮かべていた。

ところで、旅程には個性が出るというが、スズキさんの場合は、即興を大事にしているだけあって「直感に身を委ねる」というスタイルだ。唯一の趣味は温泉巡りと聞いて、それならばと、さっそく霧島の山間部にある名湯、妙見温泉へと向かった。

「神経痛の湯は、確かに体の芯まで効いている感じがしますね。泉質の分析が好きなんです(笑)」
 

湯上がり早々、車を走らせたのは「竹亭 田上店」。ジューシーなトンカツをいただき、その後、「ずっと気になっていた」という、ギャラリー「壺中楽」へ。美しい竹林に囲まれた静かな空間で陶芸家・安藤郁子さんの個展を時間をかけてじっくり見てから、器を購入。静かさと荒々しさが同居したその器はスズキさんの服の世界観に近いものを感じさせた。
 

それから、染色家・柚木沙弥郎さんの看板で知られる喫茶店「可否館」を経由して、竹細工、器、ジュエリーなどの店を巡り、夜は市内の天文館通りエリアを気ままにホッピング。
 

路地裏に佇む小料理店「菜々かまど」では名物の「トビウオのつけ揚げ」に舌鼓を打ち、赤塚不二夫のイラストが描かれた看板と店構えがただならぬオーラを放っていた薩摩地鶏店「丸万」では、炭火が香ばしいモモ焼きの旨みに感動。
 

そして締めくくりは老舗のラーメン店「のり一」。中太麺をすすり、鶏ガラのコクが凝縮した塩スープを飲み干した瞬間、旅はクライマックスを迎えた。

しょうぶ学園
鹿児島県鹿児島市吉町町5066
☎099-243-6639

The Local Favorites
Kagoshima Address

2018年 5月にオープンした「CHIN JUKAN POTTERY喫茶室」。薩摩焼の〈沈壽官窯〉と〈ランドスケーププロダクツ〉による陶器ブランドの直営店。/鹿児島県鹿児島市城山町7-2 鹿児島県歴史資料センター黎明館内 ☎099-295-3588
 

木工房「FUQUGI」に併設するギャラリーショップ&カフェ「gallery shop & café Mono.」。/鹿児島県霧島市牧園町持松2108-128 ☎090-3922-1756
 

鹿児島を拠点にするジュエリーブランドsamuloの旗艦店。/鹿児島県鹿児島市西千石町8-21田口ビル1F ☎099-226-8030
 

「創作竹芸とみなが」は、鹿児島産の竹かごが人気。/鹿児島県鹿児島市鷹師1-6-16 ☎099-257-6652

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PROFILE

スズキタカユキ Takayuki Suzuki
1975年愛知県生まれ。東京造形大学在学中に、独学で服作りを始め、演劇や舞台の衣装を手掛けるように。2002年には自身の名を冠した〈suzuki takayuki〉をスタート。現在は北海道根室市と東京の2拠点生活をしている。趣味は温泉巡り。

 


●情報は、2018年12月現在のものです。
Photo:Norio Kidera Text:Kyosuke Nitta