2万3400㎡という世界第1位の面積を誇るラグーンに囲まれた南半球の楽園・ニューカレドニアには無数の離島が存在していますが、今回ご紹介するのは1980年代に映画『天国にいちばん近い島』の舞台となったウベア島。全長35km 、2008年に周辺のラグーンがユネスコ世界遺産に登録されている奇跡のように美しい島です。
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本島から飛行機で約35分で到着
ニューカレドニアの首都・ヌメアにあるマジェンタ空港からウベア島までは、国内線飛行機のエア・カレドニアで約35分のフライト。日帰りでも十分に本島へ帰れる近さで、時期やチケットの種類にもよりますが往復運賃は2万4000円程度と安価。
取材日はあいにくの曇り空でしたが、それでも飛行機の窓の外には文字通りペンキを海にぶちまけたようなエメラルドグリーンのラグーンが。場所によって海の青の深さや透明度が異なり、一瞬も目を離すことができません。
細長い形をした島にはメインストリートが1本つらぬかれており、ホワイトサンドの砂浜が25kmほど続いています。
失われた7つ目の大陸
「ジーランディア」
ウベア島には現在約4000人が暮らしています。島内には約20もの教会が点在しており、写真はカトリックの「ムリの教会」。まるで童話の中に登場しそうなかわいらしい景色に、思わず足を止めて撮影する観光客も。 © Valentin Coutaz / NCTPS
映画『天国にいちばん近い島』にも登場したムリ橋。この周辺はウベアの中でも特に海が美しいと言われているそう。 © Daniel Maviet / DIL / NCTPS
ウベア島では、約8500万年前にオーストラリア大陸と分離し、そのほとんどが海に沈んでいると言われる幻の大陸「ジーランディア」の北壁を見ることができます。その名もレキンの断崖。エメラルドグリーンの海と、切り立った幻の大陸の競演に果てないロマンを感じるスポットです。一度登ると降りてこられないと地元の住民の間で伝えられているミステリアスな場所でもあります。
さらに小舟に乗って、離島へ
© NCTPS
ウベア島の浜辺からさらに小舟に乗って、離島へと向かうこともできます。
人懐っこく小舟に集まってくるサメたち。
人懐っこく小舟に集まってくるサメたち。
運がよければ途中、草食系のサメに遭遇するチャンスも。
到着した小島では世界遺産の美しいラグーンに浸かってふわふわ漂ったり、ホワイトサンズの木陰の下でお昼寝したり、船頭さんたちが網で小魚を捕まえるのを見学したり。
小島にはこれといって観光名所化されたスポットやアトラクションはありませんが、手付かずの自然の中で過ごす「何にもしない時間」は、忙しい現代人にはとっておきの贅沢です。
ウベア島に戻った後のランチは、島の人が営む小さなレストラン「スナック マファトゥ」がオススメ。
パパイヤのサラダと、マグロのソテーはとても素朴な味。
ご飯を食べた後は、わんぱくな店の坊やと遊ぶのもまた一興です。 © Valentin Coutaz / NCTPS
「天国にいちばん近い島」という表現がまさににぴったりのウベア島で、たたただ波音を聞いてのんびりする極上のバカンスを過ごしてみては?
To be continued….
Photo&Text: Riyua Joe Cooperation:ニューカレドニア観光局、エア・カレドニア・インターナショナル航空