吉岡里帆さんは、その儚げな見た目によらず、強烈なガッツの持ち主である。高校生の時に見た芝居に影響され、自分が関わった作品を見た人に少しでも幸福を感じてもらえるように、日々、芝居道を突き進む。

仕事漬けの日々だが、仕事で出かけた旅であっても、楽しむことは忘れない。出会いと発見に胸をときめかせながら、彼女が、海外で一番出会ってみたいのは意外にもあの……?

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郷土料理を食べることと
お土産を買うことが国内旅行の楽しみ

――吉岡さんが、女優を目指したきっかけを教えてください。

吉岡:私が高校3年生の時、同志社大学の学生がやっている劇団が上演していたお芝居を観に行ったことがあるんです。映画やお芝居はよく観ていたんですが、学生演劇はそれが初めてでした。演目は、つかこうへいさんの「銀ちゃんが逝く」で、それにすごく感動したんです。

学生演劇って、ただピュアに “表現すること” を模索している人たちが、一つの舞台に自分たちの知恵とかエネルギーを全部注いでいるわけじゃないですか。私はそれまで、“表現” に関しては、書道に取り組んでいたんですが、それは一人でやるもの。でも舞台は、“たくさんの人が心を一つにして作り上げる”。そこに、すごく心が動かされて、すぐ “仲間にしてください!” と直談判しました。門前払いされましたけど(笑)。
 

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――若手女優としての活躍が目覚ましいですが、ご自身の “現在地” みたいなものを、どのように捉えていますか? 

吉岡:お芝居をする環境は随分変わりましたが、私自身は、上京した4年前と何も変わっていないです。身につけなきゃいけないことも、やらなきゃいけないことも、山ほどあるので、常に、前を見るようにしています。

映画がクランクアップしたりすると、一瞬だけ「やり切った!」という達成感を感じますが、次の瞬間にはすぐ、「頑張らなきゃ」「練習しなきゃ」「勉強しなきゃ」って思う。お客さんに見ていただくことで成立する仕事なので、常に、お客さんに喜ばれるような、新しい何かを提供していきたいなと思っています。

だから、4年前から変わってないです。焦燥感も、ハングリーさも。昔も今も、全力で走ってる真っ最中ですね。

――そんな全力疾走中の吉岡さんが、目指している場所はどこなんでしょうか?

吉岡:新しいものでも、人の心に届くものでも、エンタテインメントって、常に更新され続けているじゃないですか。だから、私がこの仕事をしている限り、ゴールってなくて……。

私が前進すると、目標や夢も前進するわけで、追いつける日は絶対来ない。だからこそずっと頑張り続けないといけないと思ってるんです。

 
――この、華奢な肉体から溢れ出るエネルギーに圧倒されそうです。では、ハングリーさを保つためのマイルールがあるとしたら?

吉岡:“もっと頑張っている人のことを思う” かな。自分よりも努力している人はたくさんいると思うので、その方たちのことを思って自分を奮い立たせます!

 
――どうしてそこまで頑張れるんでしょう?

吉岡:私はもともと、映画を観るのがすごく好きで、いい作品に出会うと、とても幸せな気持ちになるんです。女優は、自分の身体や声を通して、観てくださる人に幸福や感動を与えられる仕事。なので、「面白いものを見た」って言ってもらいたくて。そういう存在になれたら、最高の人生ですね。
 

――お話を伺っていると、脳内の98%は仕事で占められているようですが、少し、旅のお話も伺いたいです。旅はお好きですか?

吉岡:旅は、したいです。でも最近は、仕事で旅に出かけることも多くて楽しいですね。「家族に乾杯」で鶴瓶さんと北海道に行ったり、旅雑誌で新潟に行ったこともありますし、写真集の撮影で海外にも行かせていただいて。仕事でも、十分旅気分を味わえます。

時間がある時は、そこにしかない美術館や映画館に行ったり、その地域ならではの景色を見に行きます。あとは、郷土料理を食べるのとお土産を買うのがすごく好きです! 料理も好きなので、お土産には、乾物みたいな保存食、オイル、調味料とか。そういうものを買うのが楽しみです。

 
――これから行ってみたい場所は?

吉岡:カナダにオーロラを観に行きたいです。あとは、私、お猿さんが好きなんですけど、先日共演させていただいた井浦新さんから、それならと、マレーシアのボルネオ島を勧められました。野生のテングザルが見られるというので、いつか是非行ってみたいです。

PROFILE

吉岡里帆 Riho Yoshioka
1993年生まれ。京都府出身。大学在学中より小劇場の舞台に立ち、自主映画にも参加。NHK連続テレビ小説「あさが来た」(15〜16)で注目を集め、現在テレビドラマやCMなどに多数出演している。来年公開予定の映画に『パラレルワールド・ラブストーリー』がある。

INFORMATION

映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ‼』

©2018「音量を上げろタコ!」製作委員会

声帯ドーピングによって作られた驚異の歌声を持つロックシンガー・シン(阿部サダヲ)は、長年にわたる声帯ドーピングの副作用で、限界が近づく喉に焦りと恐怖を抱えていた。そんな彼が出会ったのは、常に声の小さいストリートミュージシャン・ふうか(吉岡里帆)。二つの声が出会ったとき、世界を生えるほどの奇跡が起きる? 

監督:三木聡(『俺俺』、「時効警察」シリーズ)
出演:阿部サダヲ、吉岡里帆、千葉雄大、麻生久美子、小峠英二(バイきんぐ)、ふせえり、田中哲治、松尾スズキ ほか
配給:アスミック・エース
©2018「音量を上げろタコ!」製作委員会
2018年 10月12日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
http://onryoagero-tako.com/

 
Photo:Tomohiro Enzaki Styling:Maki Maruko Hair&Make-up:Yoshimi Watanabe Inteview&Text:Yoko Kikuchi

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