読んだら走りたくなる、ランニングがダイエットに効果的な8つの理由

本気で痩せたいと思うなら、ランニングこそが第一選択肢。その証拠に街ですれ違う女性ランナーたちは、みんなメリハリの効いた美ボディをしている。今回は、そんなランニングがボディメイクに効く理由を徹底解明!

運動音痴だから、辛そうだから
走れないは思い込み!

「食事を厳しく制限したり、ハードなトレーニングをしたりしなくても、走る人は圧倒的な確率で痩せることに成功しています」

そう断言するのは、ベストセラー『世界一やせる走り方』の著者であるフィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さん。美ボディの持ち主だけが走っているのではなく、走っているうちに自然に体が絞れて痩せられるのだ。

なぜなら、ランニングは有酸素運動(エアロビクス)のエース的存在だから。有酸素運動は酸素を介して贅肉の正体である無駄な体脂肪を燃やす作用が高く、なかでもとくに体脂肪を効率的に燃やせるのがランニングなのだ。

そうは言っても「運動は苦手だから走れない」と尻込みする人もいるのでは? でもそれは大きな誤解。ランニングは、いわゆる運動神経が不要な種目。学校の体育の成績が悪くても、ウォーキングができる人なら誰でも走ることができる、と断言できるくらいだ。

さらに、「ラン喰わず嫌いタイプ」に多く見受けられる誤解は「走るのは辛そう」というもの。けれど、「ランニング=息が切れるような全力疾走、というのは思い込みです」と中野さん。

「むしろゆっくり楽なスピードで走った方が体脂肪の燃焼作用は高いので、辛い思いをしません」

まずは、なぜランニングなら効率的に体が絞れるのかを8つの視点から考えてみたい。

NEXT≫「代謝が上がって太りにくい体質に変身できる!」

Reason1
短時間で多くのカロリーが燃やせる

運動をサボる人の口癖は「私にはそんな時間はない!」。確かに多忙な毎日を送っていると、トレーニングもできるだけ短時間で結果が出るものをチョイスしたくなる。その点、ランニングはあらゆる有酸素運動のなかで、いちばん短時間でカロリーと体脂肪が燃やせるというメリットがある。

「たとえば100キロカロリーを運動で消費しようと思うと、散歩程度のウォーキングだと40分ほどかかります。ところが、ランニングなら10分もあれば、100キロカロリー前後を消費することが可能。ランはウォーキングの4倍も効率的に痩せられるのです」

短時間でカロリーが燃やせるなら、忙しい平日でもすき間時間を見つけて取り組むことができる。

Reason2
筋肉量が増えて代謝がアップする

食事量を減らすカロリー制限だけで痩せようとすると、何が起こるだろうか? 体内で不足したカロリーを補うために、余計な体脂肪だけではなく、筋肉を作っているたんぱく質までが分解されてカロリーに変わる。

筋肉は運動していないときでも体温を保つためにカロリーを燃やしている。筋肉の減少=基礎代謝の減少なので、筋肉が減ると代謝が落ちて太りやすくなる。これが、ダイエットの大敵=リバウンドが起こる仕組み。一方、ランニングをすると、走るたびに筋肉が刺激されて筋肉の減少が避けられるから、ダイエット時のリバウンドが防げる。さらに続けると筋肉量が増える。筋肉の増量=基礎代謝の向上なので、代謝が上がって太りにくい体質に変身できる。

Reason3
いつでもどこでも行える

水泳をするにはプールのある場所を見つけて足を運ばないといけないし、テニスをするならテニスコートをあらかじめ予約しておく必要がある。プールが近所にないと水泳は続きにくいし、やりたいと思ったときにコートが予約できないとテニスは諦めるしかない。

対照的にランニングは思い立ったとき、どこかにわざわざ足を運んでではなく、自宅スタートで行える。自宅周辺はもちろん、旅先や出張先でもランニングシューズとウエアさえ持っていればさっと着替えて走り出せる。公道や公園を走るのにプールやコートのような使用料はかからないし、マストな道具はシューズとウエアだけ。低コストでお財布に優しいから始めやすく、続きやすい。

Reason4
達成感が得やすいから継続しやすい

どんなトレーニングも魔法ではないから、三日坊主で終わっては思ったような成果は得られない。まさに継続は力なり。ランニングも走り続けてこそ、大きなダイエット効果が得られるのだが、ランニングは他のトレーニングと比べて継続性が高いという特徴がある。

「なぜならランニングは安静時の8倍ほどの運動量があり、走り終わったあとに『よく頑張った!』という大きな達成感が得られるから。達成感は脳にとって報酬という名のご褒美となり、またご褒美が欲しいから走りたいという正の連鎖が起こり、継続に結びつくのです」

ウォーキングはランニングよりラクだが、高齢者以外にはラクすぎるため達成感が低く、続きにくいのだ。

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Reason5
体脂肪を燃やすホルモンが出てくる

太るか、それとも痩せるかの重要な鍵を握っているのは、ホルモン。じつはランニングをすると、痩せやすくなるホルモンが分泌されるのだ。それが成長ホルモン

成長ホルモンとは、その名の通り、成長期にたくさん分泌されて子どもの成長を助けている。一方大人でも睡眠中などに分泌されており、日中に使った細胞や組織のメンテナンスを助けている。そして成長ホルモンの作用として近年注目されているのが、体脂肪を分解する働き。体脂肪は、体内の脂肪細胞に蓄えられており、つねに分解と合成を繰り返している。

「成長ホルモンはこのうち分解を促す作用があり、分解した体脂肪をランニングで消費すると最速で体脂肪は減ってくれます」

Reason6
日常生活の活動量が高くなる

1日で消費するカロリーの20%程度は、家事や通勤や仕事といった日常的な活動による。これを「生活活動」と呼ぶ。ランニングをするとこの「生活活動」が増えるため、走っていない日でもカロリーと体脂肪の消費量が増えて痩せやすくなる。

ランニングを続けると、心臓が一度に送り出せる血液量(一回拍出量)が増えたり、毛細血管が発達したりするから、全身持久力(スタミナ)が上がる。

「スタミナが高まり、基礎体力が上がると、これまでタクシーに乗っていた距離を歩いたり、駅やオフィスでもエスカレーターやエレベーターに頼らず階段を積極的に使ったりしたくなります」

それが「生活活動」の増量につながり、一層痩せやすくなるというワケ。

Reason7
特別な技術が要らない

ヨガやピラティスを始めようと思ったら、その道に通じた専門家のレッスンを受けなければならない。あるいはゴルフをやろうとするなら、スクールに入って基本のキから教わるのが常道だ。けれど走ることはとりあえず教わらなくてもできるから、ランニングはレッスンやスクールを経なくても気軽に始められる。

「ランに本格的に取り組んでフルマラソンの完走を狙うなら、負担が少なくて効率的なフォームを身につける必要があります。でも、タイムを気にしないで、体作りのために走るだけなら、我流で走っても大きな問題は生じないでしょう」

ボディメイクのためなら速く走らなくていい。遅くてもいいから自分にとって快適なフォームで走り出そう。

Reason8
運動後も体脂肪が燃えてくれる

走った後もしばらく体はポカポカしている。これは「EPOC(エポック)」と呼ばれる現象。トレーニング後は、運動で消耗した筋肉の細胞をリペアしたりするために、安静時よりも多くの酸素を消費している。これが「エポック」。酸素を介して体脂肪が燃えやすくなるので、ランニングをした後でも体脂肪はじわじわ消費され続けている。走った後のポカポカは30分もすると収まるが、体内で「エポック」はその後も続いている。「少し速いペースで頑張って走ると『エポック』は48時間ほど続くと言われています」。

2日おきに走れば、このエポックを味方にしてずっと体脂肪の燃焼レベルが高い状態をキープできるという理屈。もう走らない理由はない。

PROFILE

中野ジェームズ修一さん
フィジカルトレーナー。卓球の福原愛選手や陸上の神野大地選手など、多くのアスリートから絶大な支持を得る。青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当し、箱根駅伝4連覇に貢献。東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」の最高技術責任者を務める。

 
●情報は、FRaU2018年10月号発売時点のものです。
Text:Kenji Inoue Illustration:Kotaro Takayanagi

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