――有村さんご自身は、そういう経験は?

有村:この世界に入るまで、オーディションにたくさん落ちて、女優になる夢を諦めかけたことがありました。「これが最後」という気持ちで臨んだオーディションに受かって、思いが伝わって、今ここにいることができています。

あとは、朝ドラですかね(笑)。最初は尻込みしましたし、撮影中もすごく葛藤はありました。……自分の演技に納得がいかなくて、その感情を引きずったまま家に帰って、次の日、NHKの西口玄関まではなんとか行くんですけど、そこから足が進まなかった。何度も、玄関の前で立ち尽くしていました。そういう時は、「ここで進まないとダメだ」って、足をトントン叩いて。でも、終わってみたら「できるんだな」って(笑)。気づいたら乗り越えていたので。

 
――逆風の中にいるとき、支えになっていることは何ですか?

有村:家族もそうですし、あとは、“言葉” ですね。辛いときは、今までに先輩や監督からいただいた言葉を思い出します。最近だと、私が自分に自信が持てなくて悩んでいた時に、「自信がないのは向上心があるから。自信がないのはいいことなんだよ」、と言ってもらったことも心に残っています。この仕事はチームプレーなので、周りの方からのエールがすごく大きな支えになります。台詞もそう。「かぞくいろ」も、台詞の一つ一つが、私の心に勇気や希望をくれました。

 
――晶を演じてみて、あらためて家族に大切なものは何だと思いますか?

有村:大切な人が大切にしているものを、自分も大事にすることだと思います。それは、この作品に出演する前から、私がいつも思っていることです。作品の現場も、一つの家族のようなものなので。周りにいる大切な人たちが大切にしている思いを、丁寧に演じたいといつも思っています。

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PROFILE

有村架純 Kasumi Arimura
1993年生まれ。兵庫県出身。2010年女優デビュー。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13年)で注目され、「ひよっこ」(17年)では主演を務める。主な出演映画に『映画 ビリギャル』『ストロボ・エッジ』(ともに15年)、『何者』(16年)『ナラタージュ』『関ヶ原』(ともに17年)『コーヒーが冷めないうちに』(18年)など。公開待機作に『フォルトゥナの瞳』(19年)がある。

INFORMATION

映画『かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―』

©2018「かぞくいろ」製作委員会

人生を鉄道になぞらえて描く『RAILWAYS』シリーズ最新作。晶(有村架純)は、夫・修平(青木崇高)とその連れ子・駿也(歸山竜成)と東京で幸せに暮らしていた。が、修平の突然の死によって、晶はシングルマザーとなってしまう。晶と駿也は、夫の故郷・鹿児島に向かい、義父の節夫(國村隼)とのぎこちない共同生活が始まる。晶は駿也を励ますため、節夫と同じ鉄道運転士を目指す。血の繋がらない家族の再生の物語。

監督・脚本:吉田康弘
出演:有村架純 國村隼 桜庭ななみ 歸山竜成 木下ほうか 筒井真理子 板尾創路 青木崇高
主題歌:斉藤和義「カラー」
企画:阿部秀司事務所/ROBOT
配給:松竹
©2018「かぞくいろ」製作委員会
  
2018年11月30日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
http://www.railwaysmovie.jp

 
Photo:Noriko Yamamoto  Styling:Yumiko Segawa Hair&Make-up:Izumi Omagari Interview&Text:Yoko Kikuchi

ブラウス/グレースコンチネンタル パンツ/DIAGRAM ☎03-5728-3633(アイランド ショールーム)

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