提供:コープデリ

関東信越の生協グループ、コープデリ。「顔の見える関係」を大切にする安全・安心な商品づくりの現場から、食の未来を料理家のminokamoさんと共に探る。

minokamo
岐阜県美濃加茂市出身。地のものから、たくさんとれた食材まで、その時、その場所にある素材を活かして調理する料理家。なにげない日常の場所を、料理を通して楽しい場所に。「おいしい!」が溢れる幸せな時間を作る。写真家としても活動中。

木我牧場
千葉県印旛郡酒々井町の畜産農家。2代目社長・木我(きが)整一さんと息子の勇一さんを中心に、家族で大切に肉牛を育てる。現在はコープデリとタッグを組み、220〜230頭の『産直お米育ち牛』を育て、安全・安心なおいしい牛肉を消費者に届けている。

「産直」が生んだ新たな循環。
いま、私たちができること

「生産者がわかる農作物を食べたい」という消費者の願いと「消費者においしい農作物を直接届けたい」という生産者の想いを繋ぐ仕組み。それがコープデリの “産直” だ。その一つが産直お米育ち牛。飼料を輸入に頼らず、国産米を与えることで日本の食料自給力を向上させるという、コープデリ生活協同組合連合会、千葉北部酪農農業協同組合、JA全農ミートフーズ株式会社の三者間で始まった取り組みで、現在は千葉県内6農場とパートナーシップを結ぶ。
 

全飼育期間・約20ヵ月のうち、出荷前の6ヵ月間のエサに国産の飼料用米を配合。

木我牧場は、産直お米育ち牛をいち早く育て始めた生産者だ。とはいえ、米入りの配合飼料に完全移行するまでには、飼料販売の専門家と一緒にブレンド方法を何度も試行錯誤しながらテストした。「お米入りのエサにかわっても、牛たちの健康状態がいいので、今は安心して育てていますよ」と木我整一さんは自信を見せる。
 

牧草と配合飼料を合わせ、一頭で1日13〜14kgを食べる。

配合飼料は、米のほか、大豆、ふすま、トウモロコシなどを混ぜて小さいかたまり(ペレット状)に加工。配合飼料を与える前には乾燥した牧草を食べさせて胃腸を守ることも重要だ。エサの時間は、午前7時前後と8時前後、午後3時の1日3回。自動給餌器は使用せず、手押しの一輪車を押して回る。

「あいつ食べてるな、元気がないな、と1頭ずつ牛の体調を見るためです。米を食べさせるようになってフンがほどよい硬さになりました。胃腸の調子が良くなったんですかね」と息子の勇一さん。
 

整一さんの奥さまが中心となり、栄養たっぷりの堆肥で土づくりをした家庭菜園。

木我牧場は、牛舎特有の臭いが少ない。牛のために地面を清潔にしているだけではなく、フンをできるだけ早く回収して堆肥にし、農家へ供給しているからだ。堆肥となったフンは、地元の畑や田んぼを肥沃にし、野菜や果物、米をおいしくする。その米を食べ、木我牧場の牛たちは育つ。

千葉には、スイカの名産地・富里があるが、「堆肥しか変えていないのにスイカがおいしくなった!」という声が届いたこともあるそうだ。畜産農家、米農家、野菜農家間の生産と消費のサイクルも、無駄がなく、地域に根ざしていて理にかなっている。
 

柔らかいおがくずの絨毯の上にのんびり座っているのは、牛が心身ともにリラックスしている証拠。

「牛の性格は育てる人に似るっていうんですよ。木我さんとこの牛は穏やかだね〜ってよく言われるんですが、うちは大事に大事に育てていますからね。生き物を育てることには答えがないから、一生勉強です」と整一さんは笑う。
 

木我さんご一家。

生産者の顔が見えること。それは、食べ物は当たり前にあるのではなく、誰かが大切に育てたものであることを教えてくれる。「おいしくいただこう」という気持ちで食材と向き合うことこそ、私たちが今すぐにはじめられる小さくも大きな意識改革なのだ。
 

産直お米育ち牛を
使ったレシピ

ほどよい脂身とやわらかい肉質が人気! 産直お米育ち牛を使ったとっておきのレシピをminokamoさんに教えていただきました。余熱を上手に使うと冷めてもやわらかくいただけますよ。
 

「牛肉と春菊のサラダ」

◆材料(2人分)

産直お米育ち牛モモ切落し…200g
片栗粉………小さじ2
春菊…………2/3把

(A)
みりん……50ml
醤油………40ml
水…………30ml

酢………………大さじ1
赤カブ(白カブでもOK)…1/2個
柚子……………1個
ピーナッツ……適量
※牛肉は、すきやき用、うすぎりなどでもOK。

 
◆作り方

1.鍋にAと片栗粉をまぶした牛肉を入れ、肉をほぐすように箸で混ぜながら強火で煮る。肉の色が変わり始めたら火を止めて酢を加えて混ぜ、余熱で火を通しながら冷ましておく。

2.春菊は茎部分を1cm長さ、葉は3cm長さに切り、赤カブは薄切り、柚子は輪切りにした4枚を半分に切る(残りは取っておく)。

3.ピーナッツは軽く砕く(細かくする前にフライパンで軽く煎ると香ばしさが増す)。

4.の肉、をさっと混ぜて器に盛り、ピーナッツ、の残りの柚子の絞り汁をかける。

「りんごのソースステーキ」

◆材料(2人分)

産直お米育ち牛ヒレステーキ…2枚(200g)
塩………………………少々
りんご…………………1/2個
玉ねぎ…………………1/2個
酢(酢水用)…………大さじ1
水(酢水用)…………400ml
醤油……………………大さじ2
あればローズマリー…2本
白ワイン…大さじ2(日本酒、水で代用可)
粗挽き黒こしょう……適量
オリーブ油……………大さじ2と1/2
※牛肉は、サーロインやランプなどでもOK。

 
◆作り方

1.牛肉は冷蔵庫から出して30分ほどおき、常温に戻して表面に軽く塩をふっておく。玉ねぎはみじん切り、りんごは半分に切ってから半量は皮付きのままスライスして酢水に10分ほど浸け、酢水をよくきっておく。残りは皮をむいてすりおろす。

2.フライパンにオリーブ油大さじ1を強火で熱し、肉の両面をさっと焼いたら一度取り出す。残りのオリーブ油、玉ねぎを入れ、玉ねぎが透明になるまで炒める。鍋肌から醤油を回し入れ、ローズマリー、すりりんご、肉、白ワインを加えて混ぜ、途中でスライスりんごも加えて煮る(レアに仕上げるときは強火で30秒〜1分程度、しっかり火を通すときは中火で3〜5分が目安)。

3.肉を食べやすい大きさに切ってからソースと一緒に器に盛り、黒こしょうをふる。

※今回は厚さ約2cmの牛肉を調理しました。厚さにより調理時間は異なります。

顔の見える関係が繋ぐ、
おいしい暮らし

「とってもいいお肉だから、毎日でも食べたいですね」。脂身が少なく、赤身ながらやわらかい肉質にすっかり産直お米育ち牛のファンになったminokamoさん。

一般的なスーパーに出回る牛肉は、黒毛和種などの肉牛とホルスタイン種などの乳牛を掛け合わせた交雑種も多いが、産直お米育ち牛は純粋なホルスタイン種。木我牧場では、乳が出ない雄を肉牛にしている。愛情たっぷりに牛を育てる様子を目の当たりにすると、身の引き締まる思いがした。

「翌日に出荷される牛にも会いました。牛舎の中でどっしりと構える姿を見て、大切に育てられた命だからこそ、最後までおいしくいただこうと思いました」

取材が終わると、大根やにんじんなど、新鮮な野菜をたっぷりとおすそ分けしてくださった木我さんファミリー。野菜はもちろん家庭菜園のもの。大切に育てている牛のフンの恵みだ。堆肥の山を前に自然と笑みがこぼれた。
 

「今回のサラダに入っている赤カブは、木我さんからいただいたもの。あの瞬間、産直お米育ち牛と一緒にいただこうと心に決めました。肉は余熱で仕上げるとしっとりおいしく焼き上がりますよ」。

器には、美しい赤カブがキラリ。アクセントに千葉特産のピーナッツをプラスした料理は、まさに「顔の見える関係」が生み出した一皿だ。

コープデリの取り組み

コープデリ生活協同組合連合会(以下、コープデリ)は、コープみらい ・いばらきコープ・とちぎコープ・コープぐんま・コープながの・コープにいがた・コープクルコが加盟している。1都7県に154の店舗と、毎週自宅に届くカタログやインターネットから注文を受け玄関先に商品をお届けする宅配サービスがある(※千葉県・埼玉県・東京都を事業エリアとする)

 
コープデリには、SDGs という言葉ができるずっと前から取り組み続けてきたことが多くある。顔の見える関係が安全・安心な商品づくりに繋がるという考えのもと、「つくる責任」を担う生産者と「つかう責任」を担う消費者のコミュニケーションや信頼関係を橋渡しする存在として、グループ一丸となってトライアルを続けている。

最近では、2018年 6月に “もぎっこトマト” の販売を実施。もぎっこトマトとは、収穫したトマトを選別せずに箱詰めし、消費者に届けるという試みだ。トマトはコープデリの職員が実際に試食することで、多少の傷や変形はその味や品質には直結しないことを確認。もぎたてのフレッシュなおいしさを生かしたレシピを考案して消費者に提案する。一方で、消費者から味の感想などのフィードバックを受け、産地への応援メッセージとともにリアルな声を生産者へ送る。このように人と人の繋がりを大切にしながら、生産者と消費者の相互理解を深める取り組みを行っている。
 

近年では生鮮食品だけでなく、産直素材を使用した加工品の開発にも力を入れている。2018年 7月現在、56品目の商品が誕生。ウインナーやマヨネーズ、焼きおにぎりなど、毎日の食卓になくてはならない親しみのある食品を中心に商品開発をしているのは、消費者に産地をより身近に感じてもらいたいからである。

また「コープデリミールキット」も人気。一食分(2、3名分)のカット済みの食材とタレなどの調味料がセットで宅配されるため、少しの調理時間でおかずが1品完成。食べ盛りのお子さんがいる家庭はもちろん、毎日を忙しく過ごしているすべての方におすすめできるシリーズだ。下ごしらえがしてある状態で届くため、無駄もなく、食べたい時に食べたい分だけ使い切ることができるので、フードロス問題にも直結する取り組みとも言える。

また、「海の豊かさを守ろう」、「陸の豊かさも守ろう」のSDGs目標を実現するべく、続けている活動もある。「美ら島(ちゅらしま)応援もずくプロジェクト」は、コープデリで沖縄県伊平屋島産のもずく商品1点購入につき1円を “美ら島応援基金” に寄付。消費者への呼びかけとともに、自然環境保護を推奨している。伊平屋島の海には、絶滅が危惧されるウミガメも回遊しており、その美しい砂浜は産卵場としても知られている。生き物の繋がりを守ること、豊かな食卓を守ること。コープデリが取り組むすべてが根底でしっかりと結びついている。

問い合わせ
コープデリ(資料請求)
☎0120-043-502
www.coopnet.jp

 
提供:コープデリ

●情報は、FRaU2019年1月号発売時点のものです。
Photo:MASANORI KANESHITA Edit:SAKI MIYAHARA Text:LISA NAGAMINE