個性豊かな作家が集まる地で、旅の思い出になる器探し【島根の窯元6選】

山陰地方には、昔から個性をもった小さな窯元が多く点在していて、器好きにとっては憧れの地。素朴で大らかで、普段の暮らしに映え、実用性に富んだ器たち。今回は島根の窯元や作家を紹介します。

若手の個人作家から、技術を極めた職人陶工まで、個性豊かな作り手が集まっている島根の窯元。各地域の文化の影響も色濃く受け、旅の情緒を感じさせる器です。

手に馴染む柔らかな曲線、
ほっと和む自然な色合い

森脇製陶所

ぐい呑¥3000、徳利¥6000、マグカップ¥3500、小付¥2500、鉢¥5500/CLASKA Gallery&Shop “DO” 丸の内店(森脇製陶所)☎03-6256-0835

広島との県境にも近い、邑南町の奥深い山の中に、凛とした雰囲気の漂う工房とギャラリーがあります。無垢の木をふんだんに使い、森脇靖さんが自身で手作りした建物で、日々作陶しています。

植物が伸び伸びと育っていくような、無理のない自然なフォルムが特徴的な器。穏やかで優しい曲線が、森脇さんの人柄を感じさせます。

昔の絵画の中の世界のような、
静謐で気品のあるフォルム

安部太一

青釉花器¥12000、黄釉足付鉢¥6500、白釉ふた付瓶¥6000、白釉輪花皿¥5000/安部太一 http://taop410.com/

かつてはミュージシャンを目指していたこともある安部太一さんの器は、どこか音楽的でもあり、まるで古い西洋絵画の中から出てきたような、独特の色や質感、フォルムが印象的です。暮らしのなかでの使いやすさを併せもちながらも、繊細で可憐な芸術性が感じられる器です。

伝統技法で作られる、
丈夫でシンプルな頼もしい器

石州嶋田窯

角皿大¥2500、長皿¥1600、角皿小¥1100/備後屋(石州嶋田窯)☎03-3202-8778

高級屋根瓦である石州瓦の生産で有名な石見地方。この土地で採れる土で作られた焼き物・石見焼は、耐寒性、耐水性に優れ、割れにくく丈夫だといわれます。

窯元の嶋田孝之さんは伝統工芸士に認定され、はんどうと呼ばれる大きな水がめを作る技術を継承し、伝統的技法を守っています。

ほのぼのと温かな表情、
毎日のテーブルで使いたい

湯町窯

ピッチャー¥24000、エッグベイカー大¥3800、縁付皿大¥3000、六角皿¥2400/SML(湯町窯)☎03-6809-0696

名前の通り、玉造温泉という美肌の湯で人気の温泉地にある窯元です。江戸時代にはじまった布志名焼の流れを汲み、民藝運動の影響を受けた日常使いの器を作っています。

地元で採れる来待石を釉薬の材料に使い、ぽってりと温かい表情のたまご色の器などが特徴的です。

多様な模様と色使い、
使うほどに味わいが増す

袖師窯

耳付き楕円皿小¥3000、5寸二色深皿¥2500、アフガン鉢小¥3000、二彩湯呑大¥1800、二彩飯碗¥2000/SML(袖師窯)☎03-6809-0696

夕日の美しい宍道湖から歩いてすぐの場所に、味わい深い日本家屋の工房があります。材料から手作りで、成形には足で回す蹴ろくろを使っています。

伝統柄の素朴な絵付けから、北欧デザインを思わせる鮮やかな多色使いのスリップウエアまであり、モダンで遊び心を感じさせる器です。

心地良い使い勝手で、
普段の暮らしに寄り添う

出西窯

4寸青丸深鉢¥1800、5寸白深皿¥1800、5寸青縁付平皿¥1600、3.5寸黒白深皿 各¥1100、モーニングプレート¥5100/SML(出西窯)☎03-6809-0696

島根出身の陶芸家・河井寛次郎をはじめとする民藝運動のメンバーから指導を受け、普段の暮らしのなかで楽しめる器を作りつづける窯元。

工房は見学も自由で、陶工さんたちが一心に作業する様子は、興味深く見応えがあります。2018年、敷地内にベーカリーとカフェがオープンし、その影響から生まれる新たな作風にも期待できます。

 
●情報は、FRaU2018年12月号発売時点のものです。
Photo:Kaoru Miyachi Text:Kaori Ezawa

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