3月 9日 蘭学者宇田川榕庵が生まれる(1798年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

この日、日本に植物学・化学を紹介したことで知られる蘭学者・宇田川榕庵(うだがわ・ようあん、1798-1846年)が大垣藩(現在の岐阜県大垣市)に生まれました。

少年時代から蘭学を学んだ榕庵は、20代後半で蕃書和解御用(ばんしょわげごよう)という幕府が設置した翻訳機関の訳員となり、多数の西洋の科学書を日本に紹介しています。

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特に有名なのが1838年から刊行された21巻の化学書『舎密開宗(せいみかいそう)』です。これは、〈ヘンリーの法則〉で有名な、イギリスの化学者ウィリアム・ヘンリー(William Henry、1775-1836年)による『Elements of Experimental Chemistry』を元にして、榕庵自身が行った実験や考察を含めて編まれたもので、日本初の化学書といわれています。

また、榕庵は西洋の度量衡について『西洋度量衡』という書物をまとめました。残念ながら写本しか残されませんでしたが、のち1855年になって、美濃国郡上藩主・青山幸哉(ゆきしげ)によって、ほかの度量衡の書とともに体系的にまとめられました。

この青山版によれば、欧州では世界共通の基準があることが、日本でもすでに知られていたそうです。

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