知らないと損をする? 医療費&定年後の健康保険を安く抑える方法

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井戸 美枝 プロフィール

医療費控除

最後に「医療費控除」を確認しておきましょう。

医療費控除は、1年間(1~12月)の医療費の自己負担額が10万円(年間総所得額が200万円未満の人は所得額の5%以上)かかった場合、超えた分を控除できるというもの。大人の歯科矯正や、疲労回復のための鍼・灸などは、控除の対象外となります。

●医療費控除の対象となるもの
・医師に支払った診療費や治療費
・病気やケガの治療のための医薬品・湿布薬・漢方薬など
・治療を目的としたマッサージ・鍼・灸
・異常が見つかり治療を受けることになった場合の健康診断費
●医療費控除の対象とならないもの
・診断書の作成費用
・疲労回復・健康のためのビタミン剤・健康食品など
・疲労回復のためのマッサージ・鍼・灸
・異常が見つからなかった場合の健康診断費

※参考:国税庁「医療費控除の対象となる医療費」

意外に知られていないのが、病院へ行くまでにかかった交通費。公共交通機関を利用した場合は、医療費控除の対象となります。領収書や交通系ICカードなどの利用明細は保管しておきましょう。

ただし、タクシーや自家用車での通院は、原則、対象外です。公共交通機関を使えない事情(電車やバスが利用できないほどの症状である・急を要する状況にある・電車の駅のバス停が家の近くにない……など)があれば、タクシー代も控除の対象として認められる場合もあります。

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医療控除は家族合算が可能

医療費控除は、1年分の領収書を集めて合算し、確定申告をする必要があります。確定申告は、収入が1番多い人が申告をしましょう。税率が高いため、控除額も大きくなります。

 

また、医療費控除も家族の医療費を合算できます。配偶者、子ども、両親……家族全員の医療費を合わせると、10万円を超す世帯も多いのではないでしょうか。

ちなみに、医療費控除における家族は、必ずしも同居している必要はありません。国税庁のウェブサイトによると「余暇に起居をともにすることを常例としている場合」や「常に生活費、学資金、療養費などの送金が行われている場合」も対象になります。

別居している年金生活の母親や、アルバイトをしている子どもに生活費などを仕送りしている場合、「生計が同一」と見なされることもあります。くわしくは税務署などに問い合わせてみてください。