〔photo〕gettyimages
# 中国経済

米中貿易戦争のウラで、習近平が焦る「借金バブル」のヤバすぎる実態

企業と家計がバタバタと倒れる

中国の民間債務は、バブル崩壊前の日本を超えている

米中貿易摩擦が長引くことによって、中国の債務バブルが弾ける可能性が徐々に高まってきています。

〔photo〕gettyimages

というのも、中国は2017年10月を境に金融引き締めによって民間企業の債務削減を進めていたのですが、米中貿易摩擦による景気の失速を回避するために、2018年に入ってから金融緩和や公共投資の増額、個人・企業への減税へと舵を切らざるをえなくなっているからです。

BIS(国際決済銀行)が公表している統計によれば、中国の合計債務(公的債務+民間債務)の対GDP比は2018年3月末時点で261%まで上昇してきています。そのGDP比の内訳というのは、一般政府が47.8%、民間企業が164.1%、家計が49.3%となっていて、とりわけ民間債務(民間企業債務+家計債務)はGDP比で213.4%と先進国や新興国のなかで突出しているのです(下記グラフ参照)。

いくら中国の経済成長率が6%を超えているとはいっても、多くの中国企業が巨額の債務を抱えている今となっては、このような民間債務の膨張が5年後も10年後も持続可能なはずがありません。

 

歴史をひも解けば、日本の民間債務はバブル末期の1989年9月末にGDP比で200%を超えた後、バブル崩壊後の1995年12月末には過去最高の221%まで増加しています。

その2年後の1997年11月には、北海道拓殖銀行の破綻を契機に金融システム危機が発生し、企業のなかには銀行の貸し渋りや貸し剥がしによって倒産するところが増えていきました。金融機関が淘汰されるなかで企業は地道に債務を返済し続けるしかなく、債務を圧縮するまでに約10年の時を要することになったのです。

「失われた10年」が「失われた20年」へと延びる経済状況に突入していったというわけです。

中国の民間債務はすでに日本の過去最高の水準に近付いてきているので、いよいよ中国も日本のバブル末期から崩壊後の経済状況に近づいてきているといえるでしょう。

日本のバブル崩壊後のケースと同じように、中国企業が債務の返済を優先せざるをえない状況になっていけば、投資や賃金に回すはずの資金は確実に減っていき、減速の度合いが強まっていくのは避けられないことになるでしょう。だからこそ習近平主席は、経済をハードランディングさせては共産党独裁体制が崩壊してしまいかねないと考え、何としてもソフトランディングさせようと懸命になっていたのです。