俳優デビューから10年、俳優業を一生モノと感じるようになったのは、ある映画との出会いがきっかけだったという。旅の話になると、あまり積極的に旅に出ることはないと話しつつ、実はホテルライフが好きだったり、ロケ先ではすぐ近場を探索してみたり。なんだかんだで、意外性の塊なのだった
     

映画も舞台も、
劇場でドラマが生まれるものは、
全て“生もの”だと思って

――俳優デビューはちょうど10年前ですね。12歳でこの世界に入って、俳優として経験を積みながら、今22歳。「こうありたい」と望むイメージが変化したりはしているんでしょうか?

高杉:正直なところ、高校2年生の時に、自分の人生を変えてくれる映画と出会うまでは、俳優という仕事を一生ものだと思ったことはありませんでした。執着も憧れも一切なくて、ただ、出会う人たちが刺激的で、また面白い大人たちに会いたくて現場に行っていただけ(笑)。

だからと言って、適当に演じていたわけではないけれど、芝居を極めようとか、そういうちゃんとした志のようなものは持っていなかったと思います。でも、『ぼんとリンちゃん』という映画で、ゲームやアニメを愛するオタクの役を演じたんですが、脚本を読んだとき、「これは僕自身だ」と思った。

それ以来、演じることの魅力に取り憑かれています。お芝居が、自分の一生を捧げて取り組む価値のあるものだと、役との出会いによって気づくことができたんです。でも、普段はそんなに難しいことを考えているわけではなく、ただ、好きだからやっているだけなんですが(笑)。

――今回の『笑顔の向こうに』も『ぼんとリンちゃん』もミニシアター系。大作映画にもご出演されていますが、高杉さんは、ミニシアター系の特徴はどんなところにあると思いますか?

高杉:僕自身は、あまり変わらないと思っています。ただ、どうしても作りたいという、その理由がはっきりしている分、メッセージ性は強いのかもしれないですね。

昨年『ギャングース』という映画が公開されたんですが、その作品に携わりながら、「俳優というのは、“何か” を伝えることのできる職業だ」と思った。全部が全部そうである必要はないですが、『ギャングース』以降、僕は、伝えたいメッセージがある作品にも、積極的に関わっていきたいと思うようになりました。

あとは、最近は家で見られる映像作品もどんどん増えていますが、映画館に足を運んでいただけるような、パワーのある作品にも惹かれます。昨年は、新感線☆RSの『メタルマクベス』にも出演させていただいたんですが、映画にしても舞台にしても、劇場でドラマが起こるという意味で、僕は生ものだと思っているんです。僕自身が、お客さんに足を運んでもらえるような俳優になれるよう、頑張りたいです。