# 軽自動車

動力性能1.7倍、燃費もよくて価格が割安なターボエンジンに注目!

軽自動車のターボエンジンは特効薬だ
渡辺 陽一郎 プロフィール

装備も含めた金額は正味6~9万円なのでかなり割安

価格にも目を向けたい。

N-BOXのG・Lターボホンダセンシング(169万5600円)は、G・Lホンダセンシング(149万9040円)に比べて19万6560円高い。ただしターボには、サイド&カーテンエアバッグ、右側スライドドアの電動機能(左側はノーマルエンジンも標準装着)、後席センターアームレスト、本革巻きステアリングホイールなど、総額で11万円相当の装備が加わる。この金額を差し引いたターボの正味価格は約9万円だ。

ほかの軽自動車も、装備の違いを補正したターボの価格換算額は6~9万円になる。先に述べた動力性能の向上と優れた燃費を考えると割安だ。

 

特に割安なのがデイズルークスハイウェイスターGターボ(176万5800円)になる。

ノーマルエンジンのハイウェイスターX・Gパッケージ(171万1800円)に比べて、価格上昇を5万4000円に収めた。しかもハイウェイスターGターボには、クルーズコントロールも備わるため、ターボは実質4万円で装着される。

このようにターボが割安なのは、生産台数が多いためだ。軽自動車は前述のように販売台数も多く、各社ともターボを含めてエンジンを共通化した。そのためにコストダウンが進み、ターボの価格も安い。

ちなみにかつての日本では、3ナンバー車の税額が高く、5ナンバー規格で性能を高めるべくターボ車が豊富だった。それなのに1989年に3ナンバー車の税制不利が解消されると、各社とも排気量を拡大させ、ターボ車は減ってしまった。その間に欧州では、小排気量ターボを環境エンジンとして進化させている。

日本のメーカーは、得意ワザだったターボの技術で欧州に先を越されたが、軽自動車だけは、熟成を重ねて動力性能/燃費/価格の割安感をすべて向上させた。

軽自動車の開発者は「ターボには今でもスポーティなイメージがあり、売れ行きが頭打ちになっている」という。軽自動車には前述のように車両重量の割に排気量が小さい(排気量の割にボディが重い)欠点があるので、メーカーもターボの高効率を積極的にアピールすべきだ。

排気量を800cc前後に拡大すべきという意見もあるが、これにはリスクが絡む。排気量の拡大と併せて、軽自動車の税金もさらに増額される心配があるからだ。軽自動車の規格を守るには、ボディサイズや排気量を増やさず、安全対策などを充実させねばならない。

今の軽自動車は、小さなボディで、小型/普通車と同等の居住空間、積載性、質感、安全装備などを備えており、カテゴリー自体にダウンサイジングの価値がある。この軽自動車を象徴する技術が、660ccで小型車並みの動力性能を発揮するダウンサイジングターボだ。

海外向けになった小型/普通車に比べると、はるかに魅力的で、軽自動車の販売比率が40%近いのも当然と思わせる。

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