高杉さんが、初の医療関係・歯科技工士役に挑んだ映画『笑顔の向こうに』が公開中だ。歯科医療の現場を舞台に、若者たちの成長を描いた本作は、第16回モナコ国際映画祭でエンジェルピースアワード(最優秀作品賞)を受賞。誰にとっても身近な歯科医療だが、映画を通してその最先端の現場や、歯科医療が日常生活に与える影響などについても知ることができる。

普段はインドア派。一人で黙々と
自主練するのが好きです(笑)

――『笑顔の向こうに』は、第16回モナコ国際映画祭でエンジェルピースアワード(最優秀作品賞)を受賞しました。受賞後に開かれた緊急報告会見では、「海外作品に出たい」という発言もされていたようですが。

高杉:え、そんなこと言ってましたか(笑)? いや、ちゃんと覚えていますけど、……あれは、記者の方に、「行きたいですか?」と訊かれたので、「そうですね、行けるなら」と答えただけです。海外の映画に出るとしたら、語学の問題もありますし、まず、英語をある程度マスターすることが大前提ですよね。

僕、以前関西弁の役をやったときに、関西弁というだけで感情移入がしづらくなることに気づいたことがあったんです。関西弁の、あの豊かなイントネーションを、どんな風に役に喋らせてあげたらいいのか。すごく悩みました。感情と音感とがちぐはぐになって、不自由だったんです。それが英語とかになってくると、不自由のハードルがさらに上がるわけですよね……。

正直今はまだ、その不自由さがどうやったら解消されるのか、想像がつかないです。僕は、お芝居に関しては、“楽しくないことは、表現できない” と思っています。“楽しい” って言葉は、軽い感じがするかもしれませんが、その役に没入したり、夢中になれたり、自我が消えたり、そういう精神が自由な状況を、僕は “楽しい” と感じる。“セリフを言わされている” という不自由な状況でいては、表現者としてはダメだと思うんです。なので、まだ当面は日本語で、お芝居を楽しめる状況を重ねていきたいです。

 
――初の医療関係の役だそうですね。歯科技工士を演じるにあたって、何か準備されたことはありますか?

高杉:クランクインの前に、歯科技工士の方が作業をしている時の動画をいただきました。あとは、自分でもどういう仕事なのかをネットで調べておいたのと、現場では、なるべく器具に触れるようにしていました。

現場に、技術指導の先生がいらしていたので、わからないことは質問して。僕自身、割と一人で黙々と作業するのは好きなんですよ。今回は家で自主練ができたので、それは、想像していたよりずっと楽しかったです(笑)。