東急電鉄がひそかに注目!人気の「五目大(ごもくだい)」エリアとは?

これから住むならこの街だ
東浦 亮典 プロフィール

「新線」開業に沸く綱島

特に大井町は、JR東日本が大規模な東京総合車両センターや社宅跡地を保有しており、こういった敷地の一部が将来の大規模再開発の種地として残されています。

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2018年には広町社宅だった約2.4ヘクタールもの広大な跡地を「スポル」という大きな複合スポーツ施設にして、当面3年間の期間限定事業ということでオープンしました。

現在、JR東日本としては田町~品川間の新駅開業準備に多くの経営資源を集中投下していますので、そのプロジェクトにめどが立った後、おそらくオリンピック・パラリンピック終了後に本格的に大井町のプロジェクトを動かしていくことになるだろうと思われています。

これが大井町活性化の起爆剤となるビッグプロジェクトになることは間違いありませんが、当該地と大井町の既存の市街地とを分断してしまっているのが東急大井町線です。将来的には品川区や地元とともに、JR東日本、東急も加わった形で未来の大井町の絵姿を議論していくことになるのではないでしょうか。

今後、2022年度内に新線開業となる神奈川東部方面線(相鉄・東急直通線)が開通する予定の綱島方面にも注目が集まることでしょう。

綱島は、渋谷と横浜のほぼ中間に位置します。歴史的には大正年間には温泉(鉱泉)が出たことがきっかけとなり、温泉街として発展してきた街です。

綱島温泉は都心から至近の観光地として発展してきましたし、交通アクセスがいいことから、周囲の工業化、宅地化に伴い、古くから個人経営の商店も建ち並び、とても住みやすい街だと評判を得ていました。

しかし駅前はほぼ未整備のまま自然発生的に街が成熟してきましたので、それが綱島の味ではありますが、慢性的な交通渋滞や災害危険性が高いという課題も長年抱えてきたのです。

 

変革の大きな契機となるのが、先ほど述べた相鉄線から東急線に直通する「東部方面線」です。新線の開通によって誕生するのが「新綱島駅(仮称)」で、現在、この新駅を取り囲むように再開発計画が検討されています。昔は温泉街という個性がありましたが、今後新しい綱島はどのように発展していくのでしょうか。

そんな折、隣の日吉駅と綱島駅との間に位置する大規模な工場跡地に「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」の開発計画が持ち上がりました。約3.8ヘクタールもの巨大な敷地に商業施設や集合住宅計画に加え、あのアップル社の綱島テクニカルデベロップメントセンターも開設され、2018年にまちびらきがされました。

これまで横浜市はみなとみらい地区や港北ニュータウン地区などを中心に熱心に企業誘致を進めてきましたが、誰も想像しなかったような立地にアップル社の研究所が飛び込んできたというのは、当該地区にとっては朗報だったでしょう。

すぐ近くには慶應義塾大学の理工学部もありますし、日吉から綱島、新綱島の開発が進むと、これまでにはなかったような新たな切り口での人材や施設、プロジェクトの集積が起き、日吉、綱島エリアのブランドイメージが上がる可能性もあります。

東部方面線の開通により、新横浜駅へのアクセスが飛躍的に良くなりますので、出張が多い東急沿線の企業人にとっても利便性が向上します。ここ数年は武蔵小杉が盛り上がってきましたが、次は日吉~綱島エリアがそれに続くことになることでしょう。