衝撃…!少子化の根本原因は、50年前の「国の政策」にあった

日本の人口を減らそうとした時代が…
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「もっともらしさ」の罠

そして、古田氏は国が示している「100年先まで人口は減り続ける」という予想に対しても疑問を呈する。

「もちろん、死ぬ人の数は急激には減りませんからトータルで人口が増えることはありません。

それでも、歴史的に見れば、人口が減って一人あたりの余裕が生まれれば、出生率が次第に向上する。日本の出生率も2070年前後には底を打ち、その後は増加に転じる可能性が高いと思います」

政府やマスコミが声高に唱えるように、日本の「人口危機」が将来にわたって続き、危機的な状況を迎えるのか。それとも、古田氏の言うように、ふたたび人口が増える新たな時代がやってくるのか。どちらの予測が正しいのかは、まだわからない。

ただひとつ確かなのは、過去2度にわたり声高に叫ばれていた人口抑制策がいまの少子化を招いたという事実だ。

 

宗教学者の山折哲雄氏が言う。

「結局、戦後の日本は、戦前の『産めよ、増やせよ』というイデオロギーを完全否定したわけです。あの時代が正しかったというつもりは毛頭ありません。

でも、人が減ったら国が衰えるというのは自明のこと。それでも、政治もマスコミも本質的な議論をせずに目先の状況だけを追いかけてきた。

そして、市井の人々はなんとなくそれに踊らされたわけです。物事の本質を捉えず、一見『もっともらしく』語られていることが、長い目で見ればいかに危ういか、ということでしょう」

正しそうな理屈やスローガンを掲げ、大上段に構えて語られることでも、長いスパンを置いてみれば、大きく間違っていることもある。戦後日本の「人口減少の歴史」は、我々に貴重な教訓を与えてくれる。

「週刊現代」2019年3月2日号より