タワマンが売れない…ついに始まるマンション「大崩壊」に備えよ!

在庫物件があちこちに
山下 和之 プロフィール

人気の「タワマン」も売れなくなっている

なかでも、これまで根強い人気を発揮してきた超高層マンションの契約率は18年12月には31.4%まで低下している。超高層マンションは高額物件が中心だから、それが売れなくなっているわけで、高額物件人気にもそろそろ翳りが出ているのかもしれない。

〔photo〕iStock

もっとも、超高層マンションは制震構造、免震構造が採用されている物件が多く、昨年問題になった制震ダンパーの不正問題が影響して、この契約率の低さになっているという面もある。それが時間の経過とともに鎮静化してくれば、再び売れるようになるという見方もある。

それにしても新築マンション市場が厳しい環境になりつつあるのは疑えない。23区を中心とする人気物件にも翳りが出てくれば、首都圏全体の価格押し下げ要因になるかもしれない。

いまのところは首都圏全体ではわずかな下落率にとどまっており、印象的には高止まり傾向が強いようにみられるが、やがて本格的な下落に転じる可能性もないとはいえない。

 

新築マンションは大手デベロッパーが価格維持

「可能性もないとはいえない」と、いささか歯切れの悪いコメントになってしまったのは、大規模マンションを中心として、首都圏のマンション供給の主役になっている大手デベロッパーが、何とか価格を維持しようと頑張っているからにほかならない。

土地の仕入れ値が上がり、建築費が高止まりする一方、働き方改革の波もあって、経費は嵩むばかりだから、価格を上げたくて仕方がないのが彼らの本音だろう。

しかし価格を上げると買手がついてきてくれなくなるので、専有面積を圧縮したり、設備・仕様のグレードダウンなどを図る形で価格を維持しているのが現実。資本力のある大手なら、多少赤字になっても他の分野で補てんできるので、ギリギリまで価格維持を図ろうとする。

しかし、中堅以下ではそうはいかない。赤字覚悟で投げ売りに走り、マンション事業から撤退といった動きも強まってくるかもしれない。そうした中堅以下は郊外のマンションが主力だから、値崩れが始まるとすれば、まずそこからだろう。

いよいよ中古マンションの下落が始まるか

マンション市場の先行指標といわれるのが中古マンション市場だが、ここには新築市場以上に潮目の変化を感じさせる動きが強まっている。

東日本不動産流通機構の調査によると、首都圏の中古マンション成約価格は2013年から2018年まで6年間上がり続けてきた。値上がり以前の2012年の成約価格の平均は2500万円だったのが、2018年には3333万円と、6年間で33.3%も上がっているのだ。

東日本不動産流通機構では年間だけではなく、毎月のデータも公表しているが、それでも2018年12月まで72か月、丸6年間上昇を続けてきた。

ところが、2019年に入って1月の中古マンション成約価格の平均は図表5にあるように前年比1.9%の下落となった。実に2012年12月以来、73か月ぶりのマイナスだ。成約価格だけではなく、1㎡単価で見てもやはり0.3%の下落になっている。

図表5 首都圏中古マンションの成約価格と前年比の推移

拡大画像表示資料:東日本不動産流通機構『月例マーケットウォッチ』
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