2019.02.27

元経済ヤクザが実体験を明かす「闇社会の住人と銀行の奇妙な関係」

黒い視点を持てば見えてくるものがある
猫組長(菅原潮) プロフィール

闇のマッチングサービス

バブルが崩壊し、儲けどころを失い困窮している私たちにとって、闇のマッチングによって得られるわずかな「手数料」でものどから手が出るほど欲しく、首を横に振る選択肢はなかった。

非合法な粉飾決裁に直接手を染めたくない銀行にとって、私たちのような小さな金融組織は便利な道具だったという図式だ。

そして、そうした獲物を紹介してくれるのは、やはり借金まみれになった弁護士や、会計士だった。

 

その客が契約をして3億円の売買契約を成立させると、帳簿上は株価の売値が3億円となって、銀行は1億円儲かったことになる(3億円の借金-2億円の回収)。もちろん当該の銀行の帳簿があったとしても、不良債権は別の金融機関へと移転するにすぎない。

そうした負債は、同様の処理が行われ、膨れ上がりながら移転を繰り返していったのだが……。バブル崩壊という「戦時」には、数千億円単位の粉飾が平然と行われていたことはご承知の通り。私たちの「小銭」が問題とされることはなかった。

しかし、その役割を負わされた私たちの手は少しずつ黒く染まっていく。最終的にはどうにもならなくなり、この時期の負債処理が原因で、私は暴力団員となる。

さて、黒い経済界に足を踏み入れた私だが、新たに経済活動を始めるには、当然金融機関との付き合いが必要になる。しかし、銀行によってはわれわれのような闇の世界の住人は相手にしない。愛用される金融機関はコンプライアンスが低く、我々の世界のマネーリテラシーを黙認してくれるところだ。

その代表が2007年に開業したシティバンク銀行だった。中でも赤坂支店と神戸支店は、「黒い経済活動」の旗艦店となっていって、現役時代の私もその利用者の一人だった。

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