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串カツ田中の絶好調で分かった、飲食店「禁煙化待ったなし」の現実

客単価は減、客数は増加の意味

ほぼ全席の禁煙化に踏み切った「串カツ田中」が決算を迎え、禁煙がビジネスにどのような影響を与えるのか明らかになってきた。

禁煙にしたからといって劇的に業績が向上するわけではないが、もっとも重要な指標である客数は減らず、むしろ増加した。今後、喫煙者の数が激減することを考えると、飲食店は、どこかのタイミングで完全禁煙に舵を切らなければ、ビジネスが立ち行かなくなることは明白である。

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「全席禁煙化」でも増収増益!

串カツ田中ホールディングスは2019年1月15日、2018年11月期の決算を発表した。売上高は76億6700万円、純利益が4億6900万円だった。同社は今期から連結決算に移行しており、単独決算だった前の期と単純に業績を比較することはできない。 

ただ、2017年11月期決算時点における2018年11月期の売上高予想は75億円、純利益は3億9000万円だったので、当初の予想を大きく上回っている。店舗の増加分などについて総合的に考察すると、実質的に増収増益だったと見て差し支えないだろう。前期の決算を増収増益とするならば、東証マザーズに上場して以降、3年連続の増収増益決算を達成したことになる。

しかしながら世間がもっとも注目したのは、やはり全席禁煙化の影響だろう。

串カツ田中は2018年6月、立ち飲み形式の店舗を除く、ほぼすべての店舗における全席禁煙に踏み切った。国内では受動喫煙防止法が骨抜きの状況となっていることもあり、同社の取り組みは大きな話題となった。

 

もっとも全席禁煙といっても、フロア分煙となっている店舗や、喫煙ブースを設置している店舗が一部、混在するなど、100%禁煙を求める層からは批判の声が上がるという騒動もあった。だが、居酒屋という業態で、ほぼ全席を禁煙にするという試みは、これまでになかったものであり、大きな賭けであったことは間違いない。

6月から禁煙を実施し、約5カ月で決算を迎えるという流れなので、2018年11月期の決算には確実に禁煙化の影響が反映される。市場関係者も注目する中で迎えた決算は増収増益という結果だった。