「電子タバコに禁煙効果あり」研究で大論争勃発、愛煙家はどうする?

米国では若者が電子タバコ愛好家に…
マシュー・ペローネ

さらに、実際に電子タバコが禁煙に有効かどうかという点では、相矛盾する研究結果が出ている。

2018年には影響力の大きい米国の専門家パネルが、電子タバコの禁煙効果には「限られた証拠」しかないと結論を出している。

電子タバコさまざまな電子タバコ Photo by Pixabay

これまでより厳密な手法で研究

今回の新しい研究の具体的な内容はどのようなものだったのか。

まず900人近くの中年層の喫煙者を、「電子タバコを受け取るグループ」と、「ニコチン代替品(ニコチンパッチや禁煙用のガムやトローチ)を受け取るグループ」にランダムに分けた。そして、それぞれのグループに対して追跡調査を実施したのである。

1年後、電子タバコグループの18%は喫煙をやめていたのに対して、ニコチン代替品を使っているグループでは9.9%だったのだ。

今回の研究の共著者で、依存症の専門家であるロンドン大学クイーン・メアリーカレッジのピーター・ハジェック教授は「喫煙者が心臓疾患や肺疾患にかかるのを防げるのなら、何であれよいことだ。電子タバコにはそれが可能だ」 としている。

また今回の研究は、これまでより厳密な方法でおこなわれている。

従来の研究では、喫煙者を対象に、電子タバコ使用について大規模なアンケート調査を実施していた。一方、今回の実験では、参加者の呼気の化学成分を検査している。

電子タバコグループの喫煙者は、26ドル相当のスターターキットを受け取った。一方、ニコチン代替品グループは、自分で選んだ製品を3カ月分受け取り、その価格は約159ドルだった。その後、製品を買うかどうかは参加者が自己責任で判断するとされた。

ミシガン大学の公衆衛生学の元教授であるケネス・ワーナー氏は、「効果が高く、かつ低コストの禁煙方法があるなら、医療従事者はだれでも大きな関心を持つはずだ」とコメントしている(ワーナー氏は今回の研究に関与していない)。

本当に信頼できる結果なのか

とはいえ、この研究結果では、いくつかの要因がプラスに作用した可能性が考えられる。

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