おカネは建前、本質は違う

Uniposには、以下のような特徴がある。

●ポイントは会社の原資から出され「第3の給与」の位置づけ
●「Unipos給」の相場は従業員賃金の約1%
●1人あたり週に400ポイント付与(使っても使わなくてもいい)
●1ポイントあたり1円~5円の設定が一般的(企業ごとに異なる)
●ポイントは誰に送ってもかまわない
●ポイントは自分に送ることはできない
●付与される400ポイントは1週間で消滅。翌週に繰り越すことは不可
●投稿メッセージがなければポイントを送ることはできない
●1回に送ることができるのは、0ポイント~120ポイント
●貯まったポイントは1ヵ月ごとにプラスαで給与に反映

俸給、成果給に続く「第3の給与」ピアボーナスの相場は、従業員の賃金の約1%ほどである。そのため、会社から付与されるポイントは週400ポイントと決まっているが、1ポイントあたりの設定金額は企業ごとに違い、1円~5円が一般的のようだ。

・1ポイント1円の場合、400(ポイント)×1(円)×4(週間)=1,600円
・1ポイント5円の場合なら、400(ポイント)×5(円)×4(週間)=8,000円

1ヵ月だいたい1,600円から8,000円ほどが、従業員に付与されるというわけだ。

この中からポイントを送ったりもらったり、あるいは別の人同士の投稿に対して「いいね!」と同義の「拍手」をすることで、ポイントの送受信ができる仕組みになっている。

「拍手」によっても、ポイントを送ることができる
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ただし、自分に対してポイントを送ることはできない。ポイントは翌週に繰り越せない。投稿メッセージがなければポイントを送ることはできない。これらのルールにもきちんと理由がある。

「ピアボーナスは会社から付与された権利です。使っても使わなくてもいいけれど、少額でも金銭を送ることができるなら、せっかくあるポイントだし1週間でなくなるんだから使わないともったいない。そうした心理も、Uniposがみなさんに積極的に使われる動機になっています。ただ、あくまで金銭が建前で、メッセージが本質です。メッセージがなければ、なぜポイントをもらったのかがわからない。だからポイントだけでは送ることができない仕組みになっています」

貯まったポイントは、1ヵ月後に「Unipos給」として金銭で支払われる。感覚としては、月1万円もらったら「かなり多い」といった具合だそう。給料と考えると微々たる金額ではあるが、自分に対する感謝とともに、「心付け」として実際に金品が入る仕組みは、導入企業全般から好評のようだ。

ちなみに、「Unipos給」を金銭で支払う企業は、全体の8割から9割である。

「金銭では少しハードルが高いという企業では、最初はもう少しライトにアマゾンギフト券などの金券から始める企業もあります。金券も難しい場合は、1000ポイント貯まると豪華なお弁当が食べられます、ランチ会にご招待しますといったケースもありますね。いずれにしても、相手が絶対に喜ぶにちがいない対価を建前にすることが大切です」

ところで、0ポイントから120ポイントと、1回に送ることができるポイント数にもこだわりがある。

「0ポイントは、使い切ってしまうなどして送りたいけれど手持ちのポイントがないときに使います。自分から送ることができるポイントは実質ゼロですが、メッセージを投稿して『みんなよろしく』と言えば、拍手機能を使って周りからポイントを集めることができる。『今この瞬間、どうしても感謝を送りたい』という気持ちに寄り添った仕組みです。また、『100点を超えて120点満点をあげたい』という気持ちにも添えるよう120ポイントを上限に設けています」

Uniposを楽しく気持ちよく使ってもらうためにはどうすればいいか。これをまず念頭に置いているようだ。

日本企業にUnipos導入が相次ぐワケ

最近は、従業員数が数万人いる大企業の数百名が在籍する事業部でも導入事例が増えているUnipos。今後は、数千名規模の企業にもサービスを展開していく段階にあるようだが、導入の魅力は以下のように集約される。

●「見えづらい貢献」や「表に出ない貢献」にスポットライトが当たる
●通常の評価制度と違って、何に対して評価されたのかがすぐわかる
●組織体制や役職にかかわらず、承認欲求がポジティブに満たされる
●アクションのレベルを個人で選べるため、参加率や継続率が高い
●「認められている」という意識が強い企業文化や組織づくりを後押しする
●会社の「行動指針」などが浸透するきっかけになる
●「所得拡大促進税制」の対象で、法人税の減税が見込める

「売り上げなど、定量的な成果がわかりやすく表に出る会社は多いですよね。けれどもUniposは、普段なら表に出てこないような成果、隠れて見えづらい貢献にフォーカスして称賛が送られることが多い。自分の先回りをして助けてくれた、こういう指摘をしてくれてありがたかったなど、普段の仕事の範囲を少し超えたプラスαの貢献や、会社のことを思って起こしてくれた行動に対して送られるのが1番多いケースです」

斉藤さんもこう話すように、Unipos最大の魅力は、これまで陽の目を見ることのなかった貢献に、スポットライトが当たりやすくなることだ。
しかも、既存の人事制度では、自分の貢献が評価・反映されるまでに時間がかかる。けれどもUniposなら、何に対してどう評価されたのかすぐにわかるのがいい。

「何でこの人がという人が昇進したり、逆にすごくいいと思っている人が降格したり、そういうことはよく起こります。それは経営判断なので当たり前。ただ、あなたがいいと思った人を会社も認めます、そしてそのまま給与にワンストップで反映されますというピアボーナスのスタンスが、従業員の方々のモチベーションにつながっているのは確かです。Uniposって、従業員の人にとってはシンプルに嬉しいし楽しい。Twitterなどでも、『Uniposもらって嬉しい』や『もらった投稿をちょくちょく見返している』といった投稿もよく見かけます。」

それでは、上司や経営者にとってのメリットは何か。