日本の株式市場が世界の中で「置いてきぼり」になっている背景

業績予想、下方修正の企業が相次ぎ

昨年11月以降、国内企業の業績が急減速している。2018年4~9月期までの企業業績は、おおむね増収・増益基調を維持してきた。しかし、昨年10~12月期を境に、その状況は一変した。ここへ来て業績予想を下方修正する企業が相次いでいる。それが、年初以降のわが国株価の上昇を抑えている。

各国の株価と比較しても、日本株は世界の主要株式市場の中で置いてきぼりの状況だ。

世界経済全体を見渡すと、今のところ米国経済はそれなりにしっかりしている。中国経済も、やや持ち直しの気配が見える。先行きを楽観する投資家は明らかに増えている。特に、中国政府による経済政策への期待から、リスクを取り始める投資家は増えつつある。

 

株価動向の基本は業績動向

2018年の秋口まで国内企業業績はそれなりに好調だった。ところが一転して、10~12月期は、好調さを吹き飛ばすほどの勢いで企業業績が悪化した。最大の原因は、中国経済の減速だ。特に、中国のファクトリー・オートメーションや半導体関連の需要の恩恵を受けてきた企業を中心に、業績予想の下方修正が相次いでいる。

それを受けて海外投資家は、一気にわが国企業の株式を売却した。海外投資家による売買金額は東証第一部の取引額の半分以上を占める。海外投資家の投資行動は、わが国株式市場全体の値動きを左右する。2018年、海外投資家は日本株(現物)を5.4兆円売り越し、先物も売り越した。1月に入ってからも、業績懸念から海外投資家は現物株を売り越した。

業績への悲観が先行するわが国と対照的に、米国では株価の持ち直しが顕著だ。その背景には、米国企業の一株利益が増加基調を維持していることがある。昨年下旬にかけて成長懸念が急上昇したIT先端企業の業績も持ちこたえている。仮想通貨相場の低迷や中国経済の減速に直撃された米画像処理半導体(GPU)大手、エヌビディアの決算はよい例だ。

加えて、米国経済の基礎的な条件(ファンダメンタルズ)も良好さを維持している。1月以降の雇用、企業の景況感などを見ると、米国経済は依然として好調だ。政治の不透明感はあるものの、今すぐに米国の景気が腰折れになる展開は考えづらい。その見方から、ドルは円に対して堅調だ。

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