20年以上もヤクザを追ってきたライターが見た「裏社会のリアル」

鈴木智彦のわが人生最高の10冊
鈴木 智彦 プロフィール

鈴木智彦さんのベスト10冊

第1位『血と抗争 山口組三代目
溝口敦著 講談社+α文庫 880円
山口組を日本最大の広域暴力団に築き上げた三代目組長・田岡一雄。〝伝説の首領〟の実像を追った著者デビュー作

第2位『俘虜記
大岡昇平著 新潮文庫 790円
米軍の俘虜だった著者の記録。「軍隊もヤクザも会社も同じ組織。組織論としても示唆に富んだ作品だと思います」

 

第3位『ウィーン愛憎 ヨーロッパ精神との格闘
中島義道著 中公新書 720円
33歳からのウィーン私費留学記。「こんなにも美しい物語はそうそうない。戦う哲学者の私小説」

第4位『レクイエム ヴェトナム・カンボジア・ラオスの戦場に散った報道カメラマン遺作集
ホースト・ファース、ティム・ペイジ編 集英社 入手は古書のみ
「戦争はカメラマンにとって、命を賭けてもいいほどの被写体であることが伝わってくる」

 

第5位『14歳からの哲学 考えるための教科書
池田晶子著 トランスビュー 1200円
「全力で伝えようとする著者の熱さに打たれる。熱量さえあれば何とかなると教えられた」

第6位『吉兆味ばなし
湯木貞一著 暮しの手帖社 1600円
「料理にはまって読んだ。著者の考え方や見方は気負いなく、滋味深く、和風出汁のよう」

第7位『やくざと抗争』(上・下)
安藤昇著 徳間文庫 入手は古書のみ
「普通、ヤクザはセックスを語らないが安藤は女好きを公言。徹頭徹尾、異色のヤクザ」

第8位『仁義なき戦い』(決戦篇、死闘篇)
飯干晃一著 角川文庫 入手は古書のみ
戦後最大規模、死者40名を超える広島抗争の真相に迫る。大ヒット映画シリーズの原作

第9位『コオリオニ』(上・下)
梶本レイカ著 BABYコミックス 各675円
「飽和状態のヤクザ劇の世界に風穴を開けた、とんでもない漫画。北海道弁もリアル」

第10位『食肉の帝王 同和と暴力で巨富を掴んだ男
溝口敦著 講談社+α文庫 860円
表と裏の人脈を駆使し、政・官・財・暴を手玉にとった食肉業界のドン・浅田満の半生

『週刊現代』2019年3月2日号より